本紙掲載日:2024-04-09
(3面)

デイリー健康大学日向会場(上)

ユーモアを交え講話した眄弍…

「私の人生、最期まで私らしく!みんなでやってみよう人生会議!」日向たかいしクリニック・眄仗親疆猶…

 公益財団法人デイリー健康福祉事業団(松下勝文代表理事、夕刊デイリー新聞社内)主催の第28期デイリー健康大学・日向会場第3回講座はこのほど、日向市文化交流センターであり、日向たかいしクリニック(日向市春原町)の眄仗親疆猶…垢「私の人生、最期まで私らしく!みんなでやってみよう人生会議!」と題し講話した。要旨を3回に分けて紹介する。

◇「自宅で最期を」家族に迷惑?−理解し合える関係づくり大事

 眄仗親疆佑反修靴泙后F皺福α躪膺芭轍覆琉綮佞如外来診療と訪問診療を中心にやっております。好きなものはおすし、チョコレート、パソコンなど。あまり好きではないものは梅干し、ビール、それからファクスです。

 さあ、では皆さん、あなたはどこで死にたいですか。「いきなり死ぬ話か」と驚かれたかもしれませんが、きょうは「人生会議」の話でございます。

 病院で死にたいな、自宅で死にたいな、老人ホームなどの施設で死にたいな、いや道端で死にたいな、いろいろな考えがあると思いますが、実際はどうなのでしょう。

 国の2015年人口動態調査「死亡の場所別にみた年次別死亡数百分率」によると、今から約70年前の1951(昭和26)年ごろは自宅で亡くなる人が、なんと8割ほどいらっしゃいました。

 そこから自宅で亡くなる人はだんだん減り、代わりに病院で亡くなる人が増えてきます。2000(平成12)年ごろには、病院で亡くなる人が8割ほどを占めるようになります。

 1995(平成7)年ごろからは老人ホームで亡くなる人も出てきて、自宅や老人ホームなどの施設で亡くなる人が、ここ約20年で徐々に増えてきている状況です。とはいえ、病院で亡くなる人が、やはり全体の7、8割ほどを占めています。

 宮崎県はどうなのかというと、やはり日本全体と同じような割合で、病院で亡くなる人が7、8割、自宅や施設で亡くなる人が2、3割となっています。

 ただ、市町村によって意外と差があります。2018年県衛生統計年報「市町村別死亡場所割合」によると、日向市は県平均と比べ、病院で亡くなる人が多め、自宅や施設で亡くなる人が少なめとなっています。

 ところが、綾町は自宅や施設で亡くなる人が4割以上と高く、次いで西市、国富市、宮崎市と続きます。理由は、はっきりとは分かりませんが、一つは宮崎市やその近郊エリアの方が比較的、訪問診療や訪問看護、訪問介護など在宅医療に必要な資源が整っているためだと考えられます。

 ただ、そのような差はあれど、日向市でも自宅で死にたいと思う人が最期まで自宅で過ごせるように、私も日々頑張っているところです。

 先ほど皆さんに伺った通り、もちろん全員が全員、自宅で最期まで過ごしたいと考えているわけではありません。病院がいいな、もちろんそれも結構です。

▽▽

 ここからは、自宅で最期まで過ごしたい場合について、一緒に理解を深めていきましょう。

 自宅でとなると、やはり一番気になるのは、家族に迷惑を掛けてしまうのではないか。皆さんはいかがですか。絶対に掛けたくないという人、ちょっとくらいならいいかなという人、もうすでに掛けているという人、いろいろいらっしゃると思います。

 介護が始まり亡くなるまでの期間について調べたデータによると、一番多いのは4〜10年。「ピンピンコロリ」がいいなと思ってはいても、介護される期間はどうしてもそれなりに発生します。

 どこで最期を過ごすのであれ、人間は迷惑を掛けて生きていくものだと私は思います。つまり、お互いに迷惑を掛け合う、それが家族なのではないでしょうか。お互いに迷惑を掛け合える人間関係をつくっていくことが大事なのかなと思います。

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