本紙掲載日:2024-08-20
(2面)

旭町に歌声喫茶オープン−生演奏で声そろえ♪

音楽療法士の深見さん、井上さん−延岡

 病気や障害に音楽でアプローチし、改善を目指す延岡市の音楽療法士(日本音楽療法学会認定)、深見紀葉さんと井上直子さんが、同市旭町に歌声喫茶をオープンさせ、地域の人たちの憩いの場として一役買っている。

 歌声喫茶は、客全員でピアノなどの伴奏に合わせて合唱することを前提とした喫茶店。1950年代、東京都新宿区にある「ともしび」などの人気店を中心に都市部で流行した。

 深見さんと井上さんは「延岡にも歌声喫茶をつくりたい」と今年5月、陶器店の跡を活用して「うたごえ喫茶『Songs(ソングス)』」をオープンさせた。

 音楽療法士の観点から、カラオケ音源でマイクを通しての独唱ではなく、生演奏で声をそろえて合唱することにこだわる。歌う曲は昔懐かしいフォークソングや童謡、ポップスなど幅広く、客からのリクエストにもできる限り応える。

 「音楽は思い出と強く結び付いています。曲を聞いた瞬間、パッとその当時に戻るんです」と深見さん。合唱で一体感を得ると会話が生まれやすくなり、1人暮らしで声を発することが少ない人も店を訪れると、明るく話し始めるという。

 ある日は、近くに住む人や日向市から来た人などで店内は満席に。深見さんのピアノ伴奏、井上さんの指揮で「栄光は君に輝く」(加賀大介作詞、古関裕而作曲)や「東京ラプソディー」(門田ゆたか作詞、古賀政男作曲)など10曲以上を歌った。

 選曲中、「私たちの時代のフォークソングは何だったかな」と会話も弾み、歌った曲を振り返って「年代が丸わかりだね」と笑顔。近くに住む常連客は「この辺りもシャッターを下ろす店が増えているので、この店が開いて町が元気になった」と喜んでいる。

 同店は毎週水、木、金曜日に営業。時間は午前10〜11時半、午後1時半〜3時の2部制。料金は1200円(飲み物、菓子付き)。誰でも利用できる。

 また営業日以外は、同店スペースをイベントや展示会場としても貸し出している。問い合わせは深見さん(筍娃坑亜Γ苅械毅掘Γ械苅牽機法井上さん(筍娃坑亜Γ械僑僑機Γ坑隠牽供砲泙如

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