本紙掲載日:2024-09-16
(3面)

子どもたちとの稽古を公開−来月12日に天下一薪能

片山さんとの稽古に臨む大さん(右端)と木村さん(左端)

「成功させ、また城山に」−片山さん

 秋の夜に幽玄の世界へといざなう「第27回のべおか天下一薪能(てんがいちたきぎのう)」は10月12日午後5時半から、延岡市の延岡総合文化センター大ホールで開かれる。本番を前に今月9日、第1回から出演し、同薪能をプロデュースする観世流シテ方能楽師の片山九郎右衛門さんが来延し、共演する地元の子どもたちとの稽古を公開。その後の会見で、主催するNPO法人のべおか天下一市民交流機構(松下宏理事長)が今回、実行委員会メンバーの高齢化や運営資金確保の難しさなどから、これまで続けてきた延岡城址二の丸広場(=城山)での公演を断念したことに対し「苦しみ抜いた末の決断であることは十分理解しているが、それでも私は、また城山に戻りたい。城山に戻るために何としても今回の舞台を成功させたい」と思いを語った。(6面に関連記事)

 演目は、いずれも同薪能では初となる能「花筐(はながたみ)」、半能「嵐山(あらしやま)」、狂言「二九十八(にくじゅうはち)」。このうち、「花筐」では継体(けいてい)天皇役を南小3年の山本碧乃(あおの)さんが演じ、「嵐山」では勝手明神(かってみょうじん)役を東海東小5年の大夏実さん、木守明神(こもりみょうじん)役を南方小6年の木村一喜さんがそれぞれ演じるほか、小中学生6人が仕舞と連吟を披露する。

 この日、子どもたちは同市の東海コミュニティセンターで片山さんとの初めての稽古に臨み、約1時間半、謡の節回しや立ち位置などについて繰り返し、熱の入った指導を受けた。

 稽古後、山本さんは「難しかったところもあったけど、教えてもらえてうれしかった。片山先生の動きをまねできるようになりたい」、大さんは「片山先生から細かい足の動きを学べて良かった。本番では迫力のある舞を見せたい」、木村さんは「恥ずかしさはあるが、舞台に立つからには頑張るしかない。少しでも見る人に感動してもらえるように舞いたい」と、それぞれ意気込みを語った。

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