本紙掲載日:2024-11-19
(8面)

延岡で事業承継セミナー

事例通し理解深める−市と県支援センター

 延岡市と県事業承継・引継ぎ支援センターは6日、市コワーキングスペースで事業承継セミナー「未来へつなぐ!事業のバトンパス」を開いた。市内の事業者や関係機関、金融機関の担当者らが参加。事例を通して事業承継までの流れや、さまざまな支援制度について理解を深めた。

 同センターは中小企業の事業承継を支援するため、国が設置した公的相談窓口。秘密厳守、無料で相談に応じる。

 セミナーでは、同センターの川村淳統括責任者による基調講演に続き、事例紹介として親族内承継をした松長鐵工(延岡市行縢町)社長の松長真由美さん、従業員承継をした塩見木工所(日向市塩見)代表の吉田誠さんが、それぞれ登壇した。

 創業者である父親の今朝男さんから今年5月に事業を引き継いだ真由美さんは、約1年かけて話し合いを進め、承継に至った。

 真由美さんが事業承継を意識し始めたのは15年ほど前だった。「焦る気持ちがあった」という真由美さんから何度か話し合いを試みたものの、「まだ先」だと考える今朝男さんからは「全く相手にされなかった」という。

 話し合いは進まず、真由美さん自身も何から手を付ければいいのか分からない中、同センターへの相談がきっかけで話は次々と進んだ。「第三者が入ってくれたことで、互いにゆっくりと話すことができた」と振り返った。

 「譲り受ける立場からすると、前向きな展開だというイメージだったが、承継の話をすると父から『俺を追い出すのか』などと言われ、(自分が興した)会社に対しての思い入れが強いからこそ、デリケートな問題なのだと気付かされた」とし、「ぶつかり合わずに話すというのは難しいこと。まずはサポート体制が整っている県事業承継・引継ぎ支援センターに相談することで、その後、とんとんと話が進むのではないか」と助言した。

 詳細は、本紙へ。

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