多彩な演目で楽しませる

舞台・作品部門発表会−五ケ瀬町文化協会

　五ケ瀬町文化協会（青葉鵬翔会長、約３０人）による「舞台・作品部門発表会」が１１月２６日、同町三ケ所の町民センターであり、２７演目の舞踊やフラダンス、力作ぞろいの絵画展など、盛りだくさんのプログラムで来場者を楽しませた。

　町の文化振興を図り、会員の練習成果を披露する場として長年続く恒例行事だが、新型コロナウイルス感染症の影響などで４年ぶりに開催。発表会は、歴史的建造物の見学や美術鑑賞等を通じて芸術的感性を育む研修旅行と隔年で開いている。

　今年は入場券に名前と連絡先を書いて提出してもらい、舞台部門の座席数を例年の５００席から３００席に制限するなど、感染症対策を徹底して行われた。

　地元の演芸教室などで腕を磨く会員らが、華やかな着物や衣装をまとって登場。フラダンス「月の夜は」で幕を開け、日本舞踊を継承する青葉会（青葉鵬翔家元）と寿扇会（藤扇寿洋家元）の門下生が情感たっぷりの舞を披露した。

　町立三ケ所小学校の児童や延岡市から舞踊を習いに通っているという門下生も演舞。作品部門の展示スペースには、神楽「戸取」（ととり）を描いた迫力の絵画や風情あふれる生け花などが並び、感嘆の声を上げる来場者が多く見られた。

　親戚が舞台に立ったという甲斐三江さん（８２）＝同町三ケ所＝は「コロナ禍の中、頑張って練習してきたんだろうなと感激しながら見ていました。こんな素晴らしい方々が地元にいらっしゃるということに誇らしさを感じますね」と笑顔。

　青葉会長（７５）は「ありがたいことに開催を待ち望む声をたくさん頂いていました。悩みや体に不調を抱えている人も、この時間だけは『楽しい』と感じていただけていたらうれしく思います」と話した。