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一瞬で信頼失う不適切保育

本紙掲載日:2023-02-14
2面

安心安全な保育所づくりへ−延岡で講演会

 保育施設で子どもが亡くなったり虐待される〃不適切保育〃の発覚が全国で相次ぐ中、延岡市保育協議会(小川靖子理事長)と市幼稚園協会(三宅貴之会長)はこのほど、延岡総合文化センター大ホールで「安心・安全な保育所等づくりに関する講演会」を開催。市内の保育士ら約350人が参加し、気構えを新たにした。

◆「保育が崩れる」−講師の脇さん、危機訴え

 保育所、幼稚園の危機管理など、これまでに約千件の相談実績を持つ脇貴志さん(アイギス社長)が講演。開口一番、「2023年は間違いなく保育が崩れる」とショッキングな言葉で危機を訴えた。

 脇さんは、保育現場では新型コロナウイルスの感染対策を徹底せざるを得なかったことで、行事をはじめさまざまな活動が縮小された20年から「ある程度、保育は壊れている」と指摘。たとえ今後、感染対策が緩和されたとしても、この間に新規採用となった保育士にとっては現状の保育が100%だとして、コロナ禍前の水準に戻すことはできないと断言した。

 その対策としては、「保育レベルを戻して、ついてこられない職員を入れ替えるのか」「レベルを落として職員を確保するのか」の2択と説明。現実的には人材不足が深刻なため、多くの保育施設は後者を選ばざるを得ないと推察を語った。

 一方で、少子化は当初の予測を上回る速さで進んでおり、すでに全国で保育所・園の淘汰(とうた)が始まっていると報告。たとえ経営に余裕があっても、あっという間に信頼を失ってしまうのが不適切保育だと強調した。

 最近の主な事例として、21年は7月に中間市バス閉じ込め熱中症死亡事故、10月に岡山市遊具内園児首つり窒息死亡事故、22年は4月に広島市園外脱出河川転落溺死事故、7月に那覇市・土浦市園児睡眠中死亡事故、9月に牧之原市バス閉じ込め熱中症死亡事故が起きていることを改めて確認。12月には全国の保育施設で不適切保育が続出したと振り返った。

 同じような事故が続く理由を、「他人ごとだから」「風化させてしまうから」「後回しにするから」だと指摘。保育分野は、子どもの命を預かるにもかかわらず安全管理が遅れているとして、対策の徹底を求めた。

 その上で、安全管理はあらゆる業種で業務作業の中に組み込まれていると説明。「〃安全〃はついでにやるレベルまでかみ砕かないといけない。国のガイドラインはやるべきことが多すぎるので一度分解し、目的達成のために保育士ができることを普段の保育活動に落とし込むといい」とアドバイスした。

◇まずは「適切な保育の総点検を」

 一方で、不適切保育はあくまでも社会や行政が判断することであり、警察が対応して逮捕されるような児童虐待などとは一線を画すとも強調。ただ、「保護者が適切と思わなければ、それは不適切ということになる」として、相手の受け止め方次第で不適切保育として扱われる恐れがあると念押しした。

 また、不適切保育は一度発覚してしまえば風化することはないとして、評判や評価が下がることでの「レピュテーションリスク」の怖さを紹介。同リスクは問題が起きたときの対応次第で抑えることができるが、対応を間違えば「どんなに小さな個人でも社会的に抹殺される」と語った。

 それでも脇さんは、こうした不適切保育のリスクを恐れるがあまり幼児教育が崩壊しないよう、「まずやるべきことは、自分たちの園にとって適切な保育を総点検すること」と助言。適切な保育に徹すれば不適切保育は起こらないとして、現在の保育を見直すのではなく改めて原点に立ち戻り、「迷ったり、気になったりしたことがあれば行政に聞けばいい」と促した。

 適切な保育を維持するため、保育施設の管理者には時代に即した高い資質を要求。不適切保育の捉え方は時代によって変化するため保育士を尊重し、「現場で考え方や行動を変えてほしい」と訴えた。

 最後に、今後は自分たちの保育について説明する場面が増えるとして、参観日などを活用して、保護者に園の方針を伝えていくようアドバイス。「いずれにしても誤解はコミュニケーション不足から起きる。何気ない会話でもいいので、いい人間関係をつくってほしい」と呼び掛けた。

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