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第27回若山牧水賞−奥田亡羊さん記念講演

本紙掲載日:2023-02-23
2面
「牧水のイデア」をテーマに講演した奥田亡羊さん(カルチャープラザのべおかハーモニーホール)
第27回若山牧水賞を受賞した奥田亡羊さんの記念講演会

近代化進む中−魅力だった古風な生き方

 第27回若山牧水賞を受賞した歌人の奥田亡羊(ぼうよう)さん(55)=東京都=による記念講演会は22日、延岡市本小路のカルチャープラザのべおかハーモニーホールであり、「牧水のイデア」をテーマに話した。

 奥田さんは演題について、「決して難しい話ではなく、どうして牧水は明るいのかということです」と前置き。1歳違いで同じ時代を生きた石川啄木を中心に、与謝野晶子や正岡子規とも比べながら、さまざまな情景を前向きに表現する牧水短歌の特徴を解説した。

 また、明治30年代に活躍した牧水が、近代化の進む中で広まった雑誌でファンを獲得していった経緯を紹介。歌集に顔写真を入れ、購読者が待つ場所への旅興行も雑誌で日時や会場を告知して、地図とコンパス、列車の時刻表を持ち歩くなど近代的な手法や道具を活用していたと振り返った。

 他方、わらじに脚半(ゲートル)、もも引きといういでたちで、行く先々で歌を朗詠するなど、当時としては古風な形で旅を続けていた点に注目。そうした前近代的な部分を大切にする生き方が歌にも現れ、多くの人々に愛された魅力だと語った。

 演題にあるイデアとは哲学用語だが、「物事のあるべき本質というイメージで受け止めてほしい」と説明。牧水の歌に多く出てくる「谷川」は生まれ育った東郷坪谷の景色で、「自分がどこにいても憧れの谷川が見えてくる、癒やしてくれるというイデア。後ろを振り返るわけではなく、それを探し続ける牧水の姿勢から現れてくる」などと評した。

◇優れた後期の3歌集

 また、富士山を詠んだ歌も130首近くあるが、「何度同じ山を見ても愛することができるのが牧水の才能」と語り、情景を引き寄せるように思いを重ねて表現する感性の鋭さも絶賛。「牧水の歌は初期のロマンチックな歌が何度も聞かれているが、後半の『くろ土』『山桜の歌』『黒松』の3歌集が非常に優れていると思う」と力を込めた。

 最後に、一番好きだという「瀬の渦にひとつ棲(す)むなり鮎(あゆ)の魚ふたつはすまずそのひとつ瀬に」を披露し、「意味が分からないかもしれないが、何度も詠んでいると心に染み込み涙が出てくる。それが牧水の本当の真骨頂かな」と説明。「改めて牧水の後期の歌を読み返していただければ」と希望を込めた。

 記念講演会には牧水顕彰会の会員や一般市民ら約100人が来場し、ユーモアを交えた奥田さんの話を熱心に聴講。花束贈呈もあり、温かい雰囲気で改めて受賞をたたえた。

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