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笑いあり涙ありの物語

本紙掲載日:2023-07-05
7面

本田誠人さんの遺作「これは、私の落とし噺」

◆ラジオドラマを舞台化−仲間たちが熱演

 ユニット「あんてな」(本田泉代表)は6月25日、延岡市の野口遵記念館で、2021年1月に他界した本田誠人さん原作の「これは、私の落とし噺(ばなし)」を上演した。同市出身で脚本家、演出家、俳優と幅広く活躍した誠人さんが残した笑いあり涙ありの物語を仲間たちが熱演。終演後、満席となった客席からは万雷の拍手が送られた。

 「これは−−」は、毎年日向市で開かれている「ひむかの国こども落語全国大会」をモチーフに母と娘の関係を描いたラジオドラマ。誠人さんが亡くなる3週間前にNHKFMシアターで全国放送された。

 「目立つな!騒ぐな!調子に乗るな!」を信条に学校生活を送る女子高生の真夏が主人公。しかしある日、こども落語大会を観覧した母が落語を始め、真夏の心境にも次第に変化が出てくる―。

 通常、情景や場面が効果音で表現されるラジオドラマの舞台化は、脚本に手を加える必要があり、難しいという。

 そのため、「舞台化は考えてもなかった」とあんてな代表で誠人さんの妻・泉さん(44)。潤色、演出を担当した劇団いかがなものか主宰の段正一郎さん(67)との出会いがあり、実現した。

 新型コロナウイルス感染症の流行が始まった20年に誠人さんが書いた脚本に、段さんはコロナ禍で失われた3年間の青春を、真夏に重ね、場面を追加。

 真夏が本当の自分を出せない一方で、部活に学校行事にと青春を謳歌(おうか)していた個性豊かな仲間たちは、コロナ禍で高校総体、甲子園、修学旅行と中止が決まる中、どうすることもできない悲しみ、悔しさが噴出する―。

 ユーモアが数多く盛り込まれた誠人さんの原作を、段さんや演者たちは最大限に生かし、渾身(こんしん)の演技で体現。会場は何度も大きな笑い声に包まれた。一方で泣かせる場面も。落語を通して自分と向き合い、これまで母に伝えることができなかった思いを真夏が口にすると、会場中にすすり泣く声が響いた。

 公演には、こども落語家やダンサー、エキストラなど地元の人たち約20人も出演。総勢約30人で舞台をつくりあげた。

 終演後、泉さんは声を詰まらせながらあいさつ。誠人さんにとって思い入れが強い場所で公演できたことに感謝し、「またここでお会いしましょう」と呼び掛けた。

 会場には誠人さんの同級生も多く訪れ、「本ちゃん(誠人さん)といろいろ重なって涙が出た」「客席から見ていたはず」などと口々に話し、「県北や宮崎を盛り上げようと言ってたから、やりたかっただろうな」と誠人さんを思いやった。

 泉さんは「反応が温かく、『延岡や!』って感じがした。同級生やペテカンメンバーをはじめ、誠人さんが会いたかった人たちが来てくれていたのだと思う」と話した。この演目は今後、学校での公演を目指すという。


◇誠人さんの思い出の品を展示

 公演に合わせて24、25日には同記念館で、「本田誠人展」が開催された。

 誠人さんの両親が中心となって準備した幼少期−上京前のコーナーには、幼い頃の写真から大好きだった野球の記録、新聞記事、細かな字で書かれた手帳、自ら製本した詩集など、幼い頃から才能あふれる誠人さんの思い出の数々が並んだ。

 誠人さんが舞台芸術学院時代の同期と立ち上げたペテカン、泉さんと旗揚げしたあんてな時代のコーナーには、台本やチラシなど、手掛けた作品の多さに展示場所に苦労するほどの資料がずらり。訪れた人たちは一つ一つじっくり眺め、作品の思い出などを和やかに語り合う姿も見られた。

 25日には、高校時代、誠人さんと組んだ漫才コンビ「Say−You」で、全九州お笑い選手権グランプリを獲得した中尾諭介さんも来場。誠人さんに向けた歌などを披露し、聞く人を魅了した。

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