延岡星雲高で国際キャリア教育

卒業生の脇坂さん講話

◆「本物の世界に触れて」

　延岡市の延岡星雲高校（藤本格校長）で１６日、国際キャリア教育があり、同校の卒業生でパシック（同市緑ケ丘）で旅行業務などを担当する脇坂千恵さん（２８）が講話した。フロンティア科１、２年生約８０人に、海外で仕事したり、海外を旅したりした経験を話し、「英語はツール。

　英語を学んで何がしたいのかが大事」と呼び掛けた。脇坂さんは宮崎市の宮崎公立大学に進学。在学中、延岡市の観光レディ「若鮎レディ」に就任し、市内外でＰＲ活動に携わった。卒業後は大手旅行代理店で働いた後、パシックに転職して旅行や観光まちづくりの新規事業の立ち上げに携わった。

　若鮎レディでの経験がきっかけで、延岡発祥チキン南蛮党や地域づくりネットワーク協議会など、延岡に関わる多くのまちづくりやイベントに参加。ミャンマーでチキン南蛮の実演なども行ったという。

　この日は「私が〃旅〃を好きな本当の理由」と題して講話。カンボジアを訪れた際、ごみ山で働く人やスラム街の人と出会った経験などを踏まえ、「人との出会い、本当のその国を知ることで常識が覆る。

　インターネットは便利かもしれないが本物の世界とは限らない。ネットじゃない本物の世界に触れてほしい」と呼び掛けた。これから受験を控える生徒たちには「英語を学びたいではなく、学んでどうしたいのかが大事。大切なのは伝えようとすること、伝えたいという思い、相手を知りたいという気持ちです」とアドバイスした。