１６日に中学校の卒業式

土々呂中の準備作業

　県北ほとんどの中学校で１６日（高千穂町と日之影町は１７日）に卒業式が行われる。県内全ての公立学校が臨時休校中での実施。各学校は、経験したことのない状況の中で教職員が総出で卒業生を送り出す準備を進めている。

　このうち、延岡市の土々呂中学校（三輪勝校長）は、１２日午前から会場設営を始めた。同校によると、例年生徒が企画運営して式典を迎える準備をしているが、今年は教職員のみで行うため、早めに取り掛かったという。

　１３日午後は最終仕上げとして、同校技術員の奈須和信さんがこの日のために半年かけて育てた花を会場内に飾り付けた。奈須さんの指示で先生たちはプランターを持って何往復もしながら作業をしていた。

　また、前日に並べたという卒業生や保護者が座る椅子は、感染防止対策として前後左右全ての間隔が空けられた。今年は在校生や来賓が出席しないため、会場の端から端までを広く使い、間隔を空けることを徹底したという。

　さらに今回は卒業生にとって〃ぶっつけ本番〃での実施となる。一度も練習せずに式を迎えるため、３年生の各教室には、当日の朝に、生徒に動きを伝えるための掲示物を用意しているという。

　今年の卒業式は、県北のほとんどの学校が卒業生とその保護者、教職員のみが参加して実施される予定だ。中には、教職員の参加人数を縮小する学校もある。

　式次第では、飛沫（ひまつ）感染を防ぐため、合唱を省く学校が多い。時間縮小のため、一人ずつ手渡していた卒業証書を代表生徒のみへの授与に切り替えたり、卒業生入場を行わず、保護者と一緒に直接、会場となる体育館に集合させたりする学校もある。