６月上旬、郊外へ移転−トライアル日向店

駅前店は４月１２日に閉店

　ＪＲ日向市駅前で２４時間営業を長年続けてきたディスカウント量販店「メガセンタートライアル日向店」（日向市都町）が４月１２日で閉店し、６月上旬に郊外地で「スーパーセンタートライアル日知屋店」（同市日知屋）としてリニューアルオープンする。

　同店を運営するトライアルカンパニー（本社福岡市、石橋亮太社長）は「建物の老朽化と、標準のスーパーセンター店舗に合わせた１フロアでの営業を行うため」と移転理由を説明している。

　同日知屋店は現在、イオン日向店の北側約２００メートル付近で建設中。敷地面積は１万９５３２平方メートル、店舗面積は４３１４平方メートル。鉄骨造り１階建てで、スーパーセンタートライアル都農店や同新富店と同じ店舗展開となる。従来通り食料品や生活雑貨、医薬品、カー用品、家電品などを取り扱い、２４時間営業を続ける。利用者用の駐車場は３７６台分のスペースを確保する。

　メガセンタートライアル日向店は２００３年２月に閉店した寿屋日向店（３階建て店舗）をトライアルカンパニーが買い取り、同じ年の４月に県内第１号店としてオープン。以来、２４時間営業と消費税内税を打ち出し、約１７年にわたって市内外の買い物客に親しまれてきた。

　５年前に自動車運転免許を返納してからは、電動自転車で通い続けているという男性（８０）＝同市亀崎＝は、「格安で品数が多く、何でもそろうので便利だった。自宅から近く、週１回ペースで利用していたので店が遠くなると寂しくなる」と残念そうに話していた。

　市内中心部の大型ディスカウント店が移転することに、近くで長年店を構える商店主は「人の入り込み、流れに多少変化はあるだろうが、移転の影響はあまり考えていない。扱う商品、価格帯も違い、商売自体が競合しているわけではない。時間がかかっても、地元住民や日向市民にとって必要な施設ができることを望む」と指摘した。

　また別の商店主は「かなりの影響があると思う。移転は仕方がないことかもしれないが、問題は移転後に何ができるか、跡地利用の仕方だろう。商業施設やホテル、医療機関の入った高齢者向けマンションなどが良いのでは」と不安とともに期待ものぞかせた。

　中心市街地活性化事業を担当する市市街地整備課は「まちなかのにぎわいづくりの一つの拠点であり影響はあるとは思うが、まちの姿は時代とともに変わってくるため、市としてはその時代時代に応じた活性化事業に引き続き取り組んでいきたい」と話した。