２０代男性も高千穂町−新型コロナ

県が改めて発表−県内２例確認

◆濃厚接触者など特定急ぐ

　県内２、３例目の新型コロナウイルス感染症患者について県は１８日、２０代男性の帰省先が高千穂町と発表した。調査の結果、現段階での濃厚接触者は２０代男性の周囲に２人、４０代男性の周囲に３人。それに準じる人も含めて同日までに、症状を訴えている人はいない。感染者２人の症状は安定しているという。県は他の濃厚接触者や、感染ルートの特定を進めている。

　県福祉保健部が１８日午後３時に発表。前日は公表しなかった帰省先を明かした理由を「本人の同意を得られた」と説明した上で、勤務先がある国名については明らかにしなかった。２人の陽性確認後、一夜明けて聞き取りなどにより判明した行動歴や、接触した人の詳細などを公表した。

　２０代男性は１３日に帰国後、首都圏に滞在。友人１人とともに１５日午前６時４０分横浜駅発、同８時ごろ成田空港着の直通バスを利用。成田空港から福岡空港へ向かい、福岡県内からレンタカーで、高千穂町に帰省した。

　濃厚接触者は、横浜駅から実家まで同行した県外在住の友人１人と、レンタカー会社の職員１人を特定。友人は県内でＰＣＲ検査を実施し陰性で現在は、男性宅に滞在している。レンタカー会社職員は、福岡県に健康観察を依頼した。

　実家には、家族３人が住むが、男性はマスクを着用。男性と友人は別棟に寝泊まりし、会った時間も短いなどの理由から、家族については濃厚接触に準じる扱いに。健康観察や不要不急の外出を控える協力を求めている。

　１５日の発症後に利用したバスや飛行機で、男性の近くにいたほかの乗客について、調査を進めている。

　４０歳代男性は２月下旬から予防のためにマスクを着用。２、３、４、６日と勤務先の郵便局で勤務し、７日から自宅安静。９、１１、１６日は同居する妻が運転する自家用車で病院を受診した。

　濃厚接触者は妻を含む３人で、妻は１８日にＰＣＲ検査で陰性。１１〜１６日まで同居していた親族１人がおり、現在いる熊本市に健康観察を依頼した。また、最初に受診した医療機関で、インフルエンザ検査を担当した看護師が完全防備ではなかったため、自宅待機としている。

　また、郵便局の同僚２人は濃厚接触者に準じるとして、健康観察などへの協力を要請。いずれも１８日の時点で、症状はないという。

　４０代男性が勤務する郵便局の利用者で、症状を訴える人などは今のところいない。県は「不安な方は保健所に相談してほしい」と呼び掛けている。