延岡市議会３月定例会が閉会

新年度一般会計予算案など可決

　延岡市議会３月定例会は１８日に最終本会議を開き、来年度一般会計当初予算案や、今年度と来年度の一般会計補正など４６議案を可決、農業委員会委員の選任など人事関連の２１議案に同意、その他議案１件を承認、議員提出の意見書１件を可決、閉会した。今年度一般会計総額は６０９億７３８４万円、来年度一般会計総額は６０７億４８５５万円となった。

　来年度一般会計当初予算の主な事業は内藤記念館再整備事業に１５億８７９２万円、野口遵記念館建設事業に１０億１１８９万円、津波避難施設整備事業に５億８０１１万円、乳幼児等医療費助成事業に３億８０８２万円など。

　新規事業は、病児保育施設整備事業に７０４７万円、病児・病後児保育事業に３７８３万円、のべおか産材公共施設等活用事業に２５００万円、保育士等養成校誘致事業に１０４４万円、地域新電力会社創業事業計画策定事業に７７８万円など。

　今年度と来年度の一般会計補正は、新型コロナウイルスの影響に対する市独自の緊急対策事業費として、総額１億５３５９万円を計上。主な事業は感染症対策緊急貸付事業に１億円、保育環境改善等事業に２９５０万円、子育て支援環境改善等事業に１６００万円など。

　人事案は、ノーベル化学賞を受賞した旭化成名誉フェロー吉野彰氏への名誉市民の称号贈呈や、安藤重徳氏＝北川町＝ら１９人の農業委員会委員の選任、矢野純雄氏＝同町＝を人権擁護委員候補者として法務大臣に推薦する議案に同意した。

　このほか可決した議案は、来年度国民健康保険特別会計など予算関連が７件、市子育て支援総合拠点施設条例の一部改正など条例関連が１５件、上鹿川辺地に係る総合整備計画の策定などその他が２１件、議員提出の「新型コロナウイルス感染症対策の強化等を求める意見書」１件。専決処分１件を承認した。

　陳情・請願については、「野口遵記念館建設の地元業者への発注に関する請願」と「議会活動のインターネット動画配信を求める陳情」を採択、「加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度創設に関する意見書の提出を求める請願」は不採択と決めた。

　また、「介護保険利用料原則２割負担化、ケアプラン有料化などの制度見直しの中止、介護従事者の処遇改善など、介護保険制度の改善を求める意見書提出に関する請願」と、「長浜・方財海岸の浸食対策についての陳情」は継続審議とした。

　このほか、会期中には、財政調整基金積立金や退職手当の増額、各種事業の増・減額などを盛り込んだ今年度一般会計補正など６議案を可決、専決処分１件を承認している。