延岡市内の通学路・久々に活気

感染防止徹底・新学期がスタート

　延岡市など県北５市町の小中学校はきょうから、新学期がスタートした。通学路は児童生徒で久々に活気が戻った。学校では、友人や先生との再会を喜ぶ様子が見られた。

　３日に新型コロナウイルスの新たな感染者が発生した延岡市はきのう、感染防止を徹底しての再開を決定。各学校では新しく赴任した教職員を紹介する「新任式」のみを実施するなど、密集した空間を避ける工夫が行われた。

　岡富中学校（粟田茂樹校長）では、窓を開けた体育館で新任式。生徒は前後左右を各１メートルほど間隔を開けて座り、消毒を行った上で入場した。

　「新しい先生方の顔を覚えてほしい」と行われた式では、壇上に上がった教職員一人一人を粟田校長が紹介。生徒会代表が歓迎の言葉を述べ、５分程度で終了した。

　通常行われる新任の先生によるあいさつは、各家庭に持ち帰られるプリント上での紹介に代えられた。
始業式は、校内放送で実施し生徒は旧学級の教室で式に参加した。生徒発表では、３人の代表生徒が新学年での抱負を述べた。

　２年の男子生徒は、新型コロナウイルス感染症の影響でさまざまな制限を受けた期間を振り返り「新しい学年になる実感が湧かなかったが、始業式を迎え、実感できた。この気持ちを大事にして、２年生では助け合える学年にしたい」と決意表明。

　粟田校長は「市内、日本中が落ち込んだ空気が流れている。岡富中学校から元気の出る、頑張っている姿、明るい情報が発信できるようにしたいですね。そんな学校を一緒につくっていきましょう」と呼び掛けた。

　このあと、新学級担任、副担任などが放送を通じて発表され、生徒が心待ちにしていた学級編成の発表は、密集を避けるため、配布されたプリントで確かめる形が取られた。例年とは違う形での出発になったが、生徒は期待と不安が入り交じった顔で新教室に移動していた。

　このほかの県北の公立小中学校は、門川町、日之影町、諸塚村がきのう、美郷町はあすから新学期が始まる。