ウイルス侵入、徹底的に防ぐ

感染拡大抑止に協力を−休校、申し訳ない思い

◆緊急事態宣言拡大−知事、一問一答

　河野知事は１７日、国の緊急事態宣言の対象拡大を受けた県の対応方針を発表。知事は「県外からのウイルスの持ち込みを徹底的に防ぎ、クラスターの発生を防ぐことが重要なテーマ」と語った。報道陣との一問一答は次の通り。

――県民へのメッセージは。

　対象地域が拡大されたことを受け止め、県内での感染拡大を防止するという方針です。県民が力を合わせて、感染拡大を抑止していきたい。ぜひとも協力をお願いします。

――往来自粛の範囲が広がった。

　国の対象拡大の趣旨は、県境をまたいだ往来、特に都市部から地方への人の流れにより、感染が拡大するリスクを少なくするという点が重要なところだと考えています。本県もこの大型連休明けまで徹底して、すべての県外からの往来を可能な限り自粛していただきたい。

――県立学校の臨時休校についての考えは。

　国の宣言は、人と人との接触を可能な限り減らしていくという趣旨です。これまでも学校は、大勢の児童生徒が集まりリスクがあり、休校すべきなど、いろんな声がありました。国の方針を受け、学校現場、児童生徒、保護者にも理解いただきながら、県教委が決定しました。

　これまでも感染拡大防止を徹底しながら、いかに教育を受ける権利を保障していくのか、子どもたちの学びをサポートしていくのか、その思いの中でぎりぎりの判断をしてきました。子どもたちがこの期間、学校で学ぶことができないことに、本当に申し訳ないという思いがあります。子どもたちが学ぶ環境を実現するために県民も一丸となって、感染防止を徹底していくようご協力をお願いします。

――県内の感染状況をどう見ているか。

　現状、本県では感染経路が不明なものはなく、市中感染が広がっているような状況ではありません。国のこれまでの対象地域となるような事態ではありません。

　今は、県外から何らかの形で、ウイルスが持ち込まれることに注意することです。もし、持ち込まれたとしても広めない、感染しない、うつさないというために、外出を可能な限り自粛していただくという方針を示しました。東京など、都市部は徹底的な外出自粛まで求められているが、本県ではそこまで求めている訳ではありません。国としての方針を踏まえ、これまでより、なるべく人との接触を減らしていく生活を考える。社会的距離と言われる２メートルを保つ。県外でのクラスター事例を示したが、その事例の場所は「３密」が生じやすいリスクがあると認識し、改めて注意の徹底をお願いしました。

――特別措置法における外出の自粛や休業の要請は行わないのか。

　本県の感染状況を考えると、休業要請までの判断は今、していません。法に基づく、徹底的な外出自粛までを求めたものでもありません。ただし、国の方針を踏まえた上で、往来の自粛と、外出を控えていただくというお願いになります。今後の感染状況を踏まえながら、さらなる要請やお願いをしていくことはありえます。