「人」（ひと）−延岡市教育委員会の学校支援対策監・伊東洋之さん

　延岡市教育委員会と旭有機材が結んだ人財交流協定に基づき、４月１日付で学校支援対策監に就いた。慣れない環境に加え、年度始めや新型コロナウイルスの対応で多忙な毎日だが、「職場は明るく気さくな方が多く、楽しい」と笑顔を見せる。

　担当する業務は「キャリア教育の充実」と「学校の働き方改革」。旭有機材時代の直近約１０年間は人事部で社員の採用・教育などに携わる一方、小中学校などのキャリア教育の講演を１００回近く引き受けてきた。

　「親や教師など大人自身が、勉強の先にある実業と生き方を具体的にイメージし、ワクワクしながら、豊富な引き出しで子どもに語り掛けることで、学ぶ楽しさへの気付きを促したい」。キャリア教育への熱い思いを口にする。

　教師の働き方については「時間外労働が常態化し、極めて厳しい」と指摘。また、英語やプログラミング教育、ＩＣＴ推進などについても「現場は取り組む余裕がない」とした上で、「業務を整理し、現場の負荷を軽減する必要がある」と語る。

　好きな言葉は、真実は現場、現物、現実を見ることで分かるという意味で、会社でたたき込まれた「三現主義」。そして、あらゆるものに感謝する「実るほど頭（こうべ）を垂れる稲穂かな」。

　延岡市出身。延岡東高、福岡工業大学工学部卒。車好きで趣味は「極上の中古車をネットで安く探すこと」。庭いじりは、自宅の花壇に３０株以上の大輪系のバラが一年を通して咲き乱れるほど。「土づくり、剪定（せんてい）など全く苦になりません」と目を細める。４６歳。