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高濃度エタノールを製造−霧島酒造

本紙掲載日:2020-06-08
2面
河野知事に「KIRISHIMA65高濃度エタノール」を寄贈する霧島酒造の江夏順行社長と関係者

県に寄贈消毒用として医療機関へ

 霧島酒造(本社・都城市)は「KIRISHIMA65高濃度エタノール」を製造し、江夏順行社長が3日、河野知事に900ミリリットル瓶1800本を寄贈した。県医師会を通じ県内医療機関に提供される。一般販売はしない。

 同社は新型コロナウイルスの感染拡大で消毒用アルコールが不足する中、焼酎メーカーの技術を生かし、代替品となる高濃度エタノールの製造に着手。再蒸留による焼酎の転用や可燃物扱いとなる面で、酒税法や消防法の制約に苦労したが、最終的に厚生労働省が定める取り扱いにより、アルコール分65度の手指消毒用として使用が認められた。

 同社はこれまでに、新型コロナの影響を受ける地元の社会福祉施設や保育園、幼稚園、こども園、学校などにも、消毒用の次亜塩素酸水を継続的に無料提供している。

 江夏社長は「感染者や家族、ご尽力いただいている医療関係の方々の一助になれれば。一日も早く皆が笑顔で過ごせる日が来ることを願っています」と希望。知事は「日本一の焼酎メーカーが造っていただき、大変心強い。いろんな資材不足が心配されているが、エタノールは大丈夫と思ってもらえるのではないか」と感謝した。

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