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大切な命を守って−

本紙掲載日:2020-06-12
7面
児童に声を掛けながらリュックを渡す萱野社長

リュックサック型非常用持ち出し袋

◆浮力補助機能付き−ミナミウラが名水小へ

 延岡市大門町の運送業「ミナミウラ」(萱野宏社長)は10日、同市鯛名町の名水小学校(三樹浩二校長、12人)に浮力補助機能付きのリュックサック型非常用持ち出し袋「フロートパック」を贈った。

 フロートパックは高発泡ポリエチレン製で吸水率がほとんどなく、中に非常用品を入れた場合でも72時間以上浮くことが可能な優れもの。中には食料品や頭巾、懐中電灯など災害時に最低限必要なものが11点入っている。

 同社は同校に給食を配送しており、今回は地域貢献の一環として全校児童分の12セットを用意した。贈呈式で萱野社長は、児童一人一人に「重くないですか」などと声を掛けながら手渡し、「自分の大切な命を自分で守れるよう、リュックを活用してほしい」と呼び掛けた。

 受け取った児童は「ランドセルよりも軽い」とか「いつも通りに走ることができる」と興味津々。児童代表の森悠人さん(5年)は「とても心強く感じる。災害が起きた時はこのリュックを背負って逃げます。寄贈してくれてありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。

 同校は海から約160メートルの場所にあり、海抜はわずか3メートル。津波や台風、豪雨などによる水害が発生した際、児童の安全をどう確保するかが課題となっていることから、三樹校長は「非常にありがたい。いつでも持ち出せるような場所に設置し、いざという時に役立てたい。子どもたちの目に付く場所に置いておくことで防災への意識付けにもつながる。今後、このリュックを使用した避難訓練も計画していきたい」と話していた。

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