地域資源を活用−日向

食やグッズなど公開−成果物セミナー

◆参加者「商品の幅広げたい」

　日向市地域雇用創造協議会の２０２０年度「実践メニュー成果物公開セミナー」が１５日、日向商工会議所であり、日向地域の特産「平兵衛酢（へべす）」を使った食のレシピや、日向をイメージしたデザイン画をあしらったグッズ・お土産品が公開された。

　セミナーは、地域資源を生かした開発商品を幅広く周知し、そのノウハウを提供することで事業拡大や販路開拓、雇用創出につなげてもらおうと年に１、２回開いている。この日は、特産品を使用した商品販売や農産加工品、グッズ・お土産品の取り扱いに興味のある人のほか、市内で起業を希望する人を対象に、飲食店や菓子店などから約３０人が参加した。

　セミナーは２部構成で、第１部ではグッズ・お土産品として、ひょっとこ踊りのキャラクターや、重要伝統的建造物群保存地区の指定を受ける美々津町の町並みや歴史、伝説をあしらったデザイン画と、これを使用したエコバッグを提案した。

　続く第２部では、食の開発商品として「へべす餡（あん）」「へべす水饅頭（まんじゅう）」「へべす万能ダレ」を紹介。へべす餡は、和菓子や洋菓子などに幅広く使えるように、黄色い完熟へべすの果皮で「へべす感」をアップさせるとともに、甘いイメージのあんに酸っぱさを加えた。へべす水饅頭はへべす餡を使用し、へべすの爽やかな酸味を際立たせた。

　また、規格外のへべすを使ったへべす万能ダレは、野菜や肉、魚などどんな料理にも合い、「かける」「つける」「煮る」など豊富なアレンジが売りであることをアピール。試食もあり、参加者は味や香りなどを確かめていた。

　同市永江町の「菓子工房にしだ」で和菓子部門を担当する西田美由紀さん（４５）は、「コロナ禍で売り上げも落ちている。売り上げ回復のためのヒントをもらいに来た。水ようかんに青いへべすは使用しているが、完熟の黄色いへべすを使ってみたい。試食もおいしかった。商品の幅を広げたい」と話した。