徹頭徹尾の攻め実る−延岡工

県高校野球大会２０２０

　延岡工が〃徹頭徹尾〃の攻撃で第２シードを撃破。決勝打の片伯部は「ビックイニングをつくれる打線。焦らずに、盛り上げ続けた」。再三の逸機も意に介さず攻め続け、最後に実らせた。

　就任３年目岩崎監督の信条、思い切りのいい攻撃野球で第２シードを押し切った。

　中盤以降は好機の連続。犠打をしない代わりに、強攻で好機を広げる。あと一本が出ず、重苦しくなりかけても「焦る必要はない」（主将の甲斐駿）。練習試合などでの経験を自信に、攻めを貫いた。

　そして八回。先頭の染田が内野安打で、続く甲斐駿は「走者は気にせず、初球からいつも通り思い切りいった」。中前にはじき返す。

　１死満塁で「一番の努力家」と、監督が認める片伯部に。カウント３―２から２球粘って、最後はライナーで遊撃手の右を破り、２点を勝ち越し。後ろも続いて、狙い通りの大量点で勝負を決めた。

　「３年間やってきたことをやり通した」と胸を張った片伯部。強豪待つ上位戦へ「自分たちの打撃で打ち勝つ」。甲斐駿は「次は序盤から点を取り、自分たちの流れで試合を進めたい」。攻撃野球で突き進む。


◆最高の併殺取れた−古谷（途中出場で２安打。遊撃で好守も）
「打撃はストライクが来たら打ってやろうと思い、守備は飛んできたらアウトにして、早くベンチに帰りたかった。最高の併殺が取れた。誰が出ても一緒の力があるチーム。みんなで接戦を勝ち取っていきたい」


◆勝てばいいと−生島（５―２の九回１死満塁から好救援）
「初戦もピンチはあったので、緊張はなかった。１点差までは取られてもいい、勝てばいいと思った。次も四球なく打たせて取り、楽に守れる投球をしたい」