有終、仲間に感謝−聖心ウルスラ学園

県高校特別スポーツ大会２０２０−バドミントン女子

　「やっぱり３年生らしい大会だった。成長ぶりを見ることができた」。女子団体で優勝した聖心の時任淳監督は、教え子たちをねぎらった。

　日章学園との決勝は、互いの気持ちがぶつかり合い一進一退。勝負の行方は主将の三嶋菜桜に任された。点を取るたびに大きな雄たけびを上げる相手に「自分は冷静でいようと思った」と三嶋。冷静に試合を運び、鋭いショットで勝負を決めると小さくガッツポーズした。

　大分県の中学校から進学し、１年生から組む白木心翔とのダブルスで、２年生からチームの要として活躍した。昨年１２月にあった九州高校選抜では、ダブルス、団体ともに準優勝。全国大会の切符を手にしたが、コロナ禍でその舞台は失われた。

　それでも「開催される県大会では力をしっかり発揮したい」と切り替え、練習に打ち込んだ。ほかの３年生の思いも同じ。１０日ほど前に体調を崩し、体重が３キロ落ちたという白木も「自分たちの大会。ここで諦めちゃいかんなと思った」とベストを尽くし、三嶋と組んだダブルスでは他を圧倒した。「部活がきつくて何回も辞めようと思った」と言う清水有里紀も、気迫のこもった試合を展開しチームを元気づけた。

　試合後「チームみんなで力を合わせて頑張れたのがうれしい」と白木は声を弾ませた。「みんなが頑張るから、自分も頑張る。そういう存在」（清水）と語る仲間と切磋琢磨（せっさたくま）しながら過ごした日々は「きついこともあったけど、その分楽しかった」と三嶋。「励ましてくれて支えてもらった」。仲間たちへの感謝の言葉が続いた。