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有志4人、感謝の花火25発

本紙掲載日:2020-08-15
1面
夜空を彩る花火が海にも映り、地元の人らが楽しんだ(14日午後8時、延岡市北浦町市振地区)

恒例大会中止・初盆供養に打ち上げ−延岡市北浦町市振

 延岡市北浦町市振地区で14日、初盆供養の花火約25発が打ち上げられた。

 企画したのは今年初盆を迎えた遺族で、同地区の松原学さん(57)ら、市振地区と古江地区の有志4人。毎年3千発以上が打ち上げられる花火大会、地区で行われる盆踊りなど中止が相次ぐ中、故人への哀悼と感謝、お世話になった地域の人にお礼を伝えたいと資金を出し合って市内の業者に依頼して計画した。

 午後8時に始まると、2分弱の間に次から次に色とりどりの花火が夜空を彩った。口コミで企画を知って見物に来た地元の人たちからは「今年は何にもなかったからよかった」「いいじゃん」などといった喜ぶ声が聞かれ、拍手も送られた。

 松原さんは5月の大型連休中に母親の美恵子さんが他界。緊急事態宣言の期間中で親族のみで見送った。訃報を知って駆け付けてくれたものの断らないといけなかった地域住民への申し訳なさ、四十九日などの法要も十分にできていない母親への申し訳なさから、花火を思い付き、協力を呼び掛けた。

 「元気出しましょう」という思いも込めたという松原さんの元には、感謝の言葉が寄せられたといい「こちらこそ感謝の気持ちでいっぱい。喜んでもらえてうれしかった。母親にも伝わったのではないかと思う」と話していた。

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