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岩石中に風化でできる年輪

本紙掲載日:2020-08-19
1面
吉田英一教授
岐阜県長良川河川敷で採取した年輪状縞模様の発達した岩石(吉田英一教授提供)

世界初・形成速度を解明

◆名古屋大・吉田教授(延岡出身)らの研究グループ

 延岡市出身で名古屋大学の吉田英一教授(環境地質学・名古屋大学博物館)を中心とした研究グループが、岩石中に風化によってできる年輪状の縞(しま)模様の形成プロセスを解明し、その年輪から縞模様の形成時間を読み取ることに成功したと名古屋大学が発表した。論文は欧州科学雑誌「ChemicalGeology」電子版に掲載された。

◆劣化速度推定に応用可能

 研究グループは、岐阜県長良川河川敷から採取した流紋岩質岩石に形成される年輪状縞模様に着目し、調査・分析を実施。その結果、岩石中に浸透した鉄イオンと岩石中の鉱物との中和反応によって年輪状の縞模様が形成されることを明らかにした。

 年輪状縞模様の形成速度についてはこれまで、数万年程度など「非常に遅い」と考えられていた。しかし、同研究グループが調べたところ、「鉄バンド」とも呼ばれる1本の年輪が1年から数年という「非常に速い速度」で形成されることを年輪状縞模様から判読することができたという。

 名古屋大学は「雨水や地下水中に溶け込んだ鉄イオンの岩石中への浸透と沈殿によって、これまでの推定より非常に速く形成されること、形成条件は時間を含む簡単な数式として定式化でき、鉄バンドから逆に形成時間を判読できることを世界で初めて示すことに成功した」と発表した。

 研究グループは、吉田教授、名古屋大学大学院環境学研究科の城野信一准教授、岐阜大学教育学部の勝田長貴准教授、名古屋市科学館の西本昌司主任学芸員、英国地質調査所が参加する。

 吉田教授は、海底などの地層中で形成される球状の岩の塊である球状コンクリーション研究の世界の第一人者。同研究グループは球状コンクリーションの形成プロセスと「数十万年から数百万年かかる」と考えられていた形成速度について「数カ月から数年程度」とはるかに速いことを長年の調査研究により解明。現在、その仕組みを応用した技術の特許化も進めている。今回の年輪状縞模様の調査・分析にも同研究手法を応用した。

 岩石中の年輪状縞模様の成因や形成時間についてはこれまで不明だったという。同研究グループは今回の研究成果の意義について、「岩石の変質速度を定量的に見積もることに成功したことにある。まさに岩石風化の年輪といえる。今後、さまざまな岩石種についての風化速度などの定量的見積もりが可能になると考えている」と解説する。

 今回研究で着目した鉄イオンは、重金属イオンを吸着しやすい元素でもあることから「岩石中をこれまでの推定以上に速く移動し、沈殿されるのであれば、重金属固定などの環境修復にも応用が期待される」としている。

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