小学生が知事の仕事を体験

榎本さん（北方学園）田崎さん（高千穂）ら

　公募で「こども知事」に選ばれた延岡市北方学園小学校６年の榎本志絆（しずな）さん、高千穂小５年の田崎大悟さん、宮崎市清武小６年の丸田曖莉さんの３人が１８日、県庁で知事の仕事を体験した。

　知事室に招かれ河野知事から任命書を受け取った３人は早速、知事机の椅子に腰掛けて気分を味わい、河野知事と記念写真に収まった。

　続いて、新型コロナウイルス感染拡大を経験して感じたことについて、知事と意見交換。榎本さんは完成したばかりの学校プールに入れなくなったり、楽しみにしていた姉妹都市交流が中止になったりしたことを残念がった。

　それでも「近所の川で遊べたのは楽しかった」と、夏休みの思い出を話した。修学旅行先が長崎から県内に変更になったことについては、河野知事が「県内にもきっと楽しいことがありますよ」と、宮崎の魅力をアピールした。

　田崎さんは「臨時休校は、他の人にコロナをうつしたくなかったので良かったと思う。学校が再開すると、友達に会えてうれしくて、当たり前の日常が幸せとすごく感じた」と感想。さらに、「大切な人にうつさないよう、これからも予防を徹底します」と決意を述べると、河野知事は「素晴らしいですね。５年生でしっかりしていますね」と感心しきりだった。

　この後も３人はランチミーティングを通して河野知事とじっくり交流し、榎本さんは「緊張したが、知事と意見交換できて楽しかった。知事の椅子に座れたのは貴重な体験になった」。田崎さんも「知事はとてもフレンドリーと感じた」と振り返り、「コロナが早く終わって、元の生活に戻ってほしい」と願っていた。

　こども知事は県内の小学５、６年生を対象に公募。知事の執務体験を通じて子どもが目標を高く持つことで、将来、県内外で活躍する人材に育つことを期待するとともに、取り組みが広く周知されることで、子どもと子育て家庭を社会全体で応援する機運の醸成につなげようと、毎年夏休みに実施している。