コロナ禍、運動会様変わり

密を避け、観覧を制限

◆県北の学校−平日、学年別開催も

　新型コロナウイルスの影響が続く中、運動会シーズンを迎えた。高校は９月上旬、小中学校は９月中旬以降の実施を予定している学校が多い。今年はコロナ禍で例年とは大きく違う運動会になりそうだ。

　多くの学校が規模を縮小。観覧者が加わると「密」な状態を避けるのが困難だとして、来賓の招待を断念し、入場者の人数を制限するなどの動きが出ている。

　高校の場合、ほとんどが生徒と教職員のみの無観客で実施。小中学校でも、無観客、最終学年の保護者だけに限定して入場を認める、１家庭当たりの人数を制限して認めるなど、密の状態を避けるための取り組みを模索している。感染した場合、重症化するリスクが高いとされる高齢者に入場を控えるよう呼び掛ける動きもある。

　「運動会」「体育大会」という名称は使わずに、体育の「発表会」という位置付けで開催する学校もあり、平日開催、学年別での実施を決めた学校もある。

　また、多くの人が集まる可能性が高い昼食休憩の時間は設けず、午前中に全てのプログラムを終え、下校させる予定の学校が大半を占める。

　プログラムの内容も、体が直接触れる組体操やペアになって踊るダンスを避けるなどの工夫が見られる。

　さらにこの時期に心配されるのが熱中症。昨年は熱中症が原因とみられる症状で病院に搬送される事案も発生した。各校ともに感染症対策と並行し、熱中症予防に力を入れ、涼しくなる１０月下旬や１１月に実施を決めた学校もある。

　コロナ禍が長引く中、「子どもたちに活躍の場を」と学校側も実施に向けて奔走している。延岡市内の中学校の教頭は「今年の取り組みが、来年以降のベースになる可能性もあるため、今年が大事な年」と話した。


◆運動会の写真掲載についてのおことわり

　夕刊デイリー新聞社は毎年、県北地域のほとんどの学校の運動会を取材し、写真を掲載してきましたが、各校とも新型コロナウイルス対策に苦慮しており、今年は取材が難しい状況にあります。従って運動会、体育大会の写真掲載は一部に限らせていただきます。