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チンドン屋さんの「隠れ家」お目見え

本紙掲載日:2020-09-14
6面

11月まで、延岡市のサンロード栄町

◆伝統芸で商店街をにぎわします

 延岡市の商店街にチンドン屋が滞在したら何が起こるか実験したい−−と、南九州唯一のプロのチンドン屋「宮崎花ふぶき一座」を主宰する宮田わかなさん(49)=都城市=は6日から、延岡市のサンロード栄町に「チンドン屋の隠れ家」と銘打った店を設け、買い物客や通行人を楽しませている。11月まで月に数日滞在し、伝統文化としてのチンドン屋を披露する。

 チンドン屋は、太鼓や管楽器などを奏でながら町を練り歩き、商品や商店を宣伝する日本伝統の広告宣伝業。今回の滞在は、「新型コロナに負けず、皆さんを笑顔で元気にしたい」と宮田さんが企画し、今年度の県民芸術祭事業の一つに認められた。企画名は、芸術家が町に滞在して作品制作する「アーティスト・イン・レジデンス」をもじって「チンドン屋・イン・レジデンス−チンドンわかなの大作戦」。

 宮田さんは、これまでにも年に数回、延岡市で活動していたが、滞在するのは初めて。新型コロナの影響で多くのイベントが中止になり、活動の場が減る中、「こういう時期だからこそ挑戦できる。町に寄り添って、チンドン屋をもっと知ってもらいたい」と挑戦を決めた。

 宮田さんのチンドン歴は23年。大阪時代、趣味でチンドンをしていた夫の隆さんに誘われたのが始めたきっかけ。以来、心を奪われ、出産や引っ越しなどがありながらも、プロとして一人で芸を磨いてきた。そして、昨年5月に愛知県で開かれた全国選抜チンドンコンクールでは、念願の最高賞を獲得し日本一に輝いた。

 宮田さんは「チンドン屋は、日常生活の中に晴れの日を届けるような縁起物でありたい。気軽に立ち寄ってチンドン屋を身近に感じてほしい」と呼び掛ける。店内には、チンドン太鼓、アコーディオン、南京玉すだれ、小道具などが並び、じかに触れて演奏を楽しむこともできる。

 滞在は連続ではなく、初回は8日まで3日間。2回目は14日と15日の2日間。10、11月に各3日間。また、2人のゲストを迎えて「チンドン屋3人集」としても活動する。

 今後の日程は次の通り。

【チンドンわかな滞在】(午前10時〜午後5時)
▽9月=15日
▽10月=11、12、13日
▽11月=8、9、24日

【チンドン屋3人集】
▽9月=21、22日
▽10月=30、31日
▽11月=22、23日

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