親子で楽しく稲刈り体験

あぐりスクール−ＪＡ延岡

◆新米おにぎり試食も

　親子での体験を通じて食と農について学ぶＪＡ延岡（楠田富雄組合長）の「あぐりスクール」が１０月２４日、延岡市大門町の田んぼであり、市内から参加した９家族２２人が稲刈りをして実りの秋を体感した。

　今年度は年間６回の行事を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため自粛。６月に行うはずだった田植えは、参加者に代わってＪＡの担当職員が実施していた。また、自宅でも育てられるよう、参加者にトマトやダイコンの種、栽培セットを配布しているという。

　この日は、田んぼを提供している川原博之副組合長が「コロナ禍で、スクールが開催できませんでしたが、お家で野菜の種を育ててもらっていると思います。うまく育っていますか？」と声を掛け、「今年の米は長雨と台風の影響を受けましたが、黄金色に実りました。素晴らしい秋晴れの下で気を付けて作業してください」とあいさつした。

　この後、主食用のヒノヒカリが作付けされた約９アールの田んぼで、川原副組合長が大型のコンバインで稲刈りを披露。近代的な農業を紹介した。ある程度刈り取ったところで、参加者は稲穂がこうべを垂れる田んぼへ。収穫の仕方についてアドバイスを受けた後、親子仲良く稲刈りに熱中した。

　初めて参加した岩切亮磨（とうま）さん（６）＝同市小野町＝は「トマトが大きくなるのが楽しかった。きょうは稲をいっぱい刈れて楽しかった」とにっこり。父の陽一さん（４９）も「あぐりスクールはすごくいい体験学習。コロナ禍で影響を受けたということですが、これからも続けてもらえたら」と話していた。

　作業の後は、新米のおにぎりを試食し、おいしそうに頬張っていた。スクールの田んぼでは今季約４００キロの収穫を見込んでおり、精米した後で参加者に配布するという。