北原メソッドの北原氏に委嘱

外国語教育アドバイザー・延岡市教委

　延岡市教育委員会は、小中学校の児童生徒の英語力と英語教諭の指導力を向上させるため、上智大学文学部英文学科、愛知淑徳大学交流文化学部非常勤講師の北原延晃氏（６５）＝神奈川県川崎市在住＝を外国語教育アドバイザーに委嘱した。同職を委嘱するのは同市では初めて。

　北原氏は昨年度まで東京都内の中学校英語教諭を務め、徹底した音声優先主義などを掲げ、正しい発音の英語力などが身に付く指導法「北原メソッド」を確立。２００４年には英語指導技術研究会（現在、１９都道府県支部）を設立して後進の育成にも力を入れ、各地で効果を上げている。

　市教委は一昨年と昨年度、北原氏を同市に招いて外国語教育研修会を開催。小中学校の英語教諭から分かりやすく、教育実践に役立つと好評だったため、一度ではなく複数回の研修により同市の外国語教育を推進するリーダーを育てる目的でアドバイザー委嘱した。

　事業を実施するに当たり、市教委は外国語教育推進委員８人（小学校教諭５人、中学校教諭３人）を設置。今後は、北原氏に毎月１回３日間程度の頻度で延岡市に来てもらい、研修を通じて教諭の指導力と児童生徒の英語力の向上につなげる。任期は来年３月３１日まで。

　委嘱式は５日、市役所であり、澤野幸司教育長が北原氏に委嘱状を手渡し、「延岡市の魅力を外国語で語るような子どもたちを育てたい」と述べて協力を依頼。北原氏は「子どもたちが楽しく勉強できる、先生が楽しく教えられる方法を身に付けてもらい、学力向上につながってくれたら」と話していた。