「うがい茶」でガラガラ

保育所、児童クラブに贈呈−延岡茶生産組合

　延岡市内の茶生産者でつくる延岡茶生産組合（稲田雅之組合長、２１戸）は１２日、同市恒富町の恒富保育所（柳瀬保子所長）に、うがい用の茶葉「うがい茶」を贈った。地元産のお茶でのうがいを推奨し、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症などの病気予防に役立ててもらおうと初めて企画。この日は稲田組合長、緒方武彦副組合長が同保育所を訪れ、柳瀬所長に今年生産された二番茶、三番茶合わせて３キロを手渡した。

　同組合によると、今年のお茶の出来は上々だったものの、コロナ禍で一番茶の相場が悪く、二番茶、三番茶の収穫をしない生産者もあったという。このため、地元の子どもたちに役立てる方法として企画したところ、会員から合わせて２００キロ超の茶葉が寄せられた。

　緑茶に含まれる「カテキン」には殺菌作用があり、飲む以外でもうがいに最適。また、ポリフェノールやビタミンＣなど栄養豊富なことから、「子どものうちから地元のお茶の味に親しんでもらえれば」との思いを込めたという。

　贈呈式に出席した年長児１２人は記念撮影の後、あらかじめ入れてあったお茶で早速うがい。「苦い」「渋い」と口々に発しながらも、ガラガラと笑顔でうがいを楽しんでいた。

　柳瀬所長は「本当にありがたく助かる。うがいや手洗いの大切さを伝えながら対策をしているが、今まで以上に指導に力を入れて予防に努めたい」と話していた。

　同組合では同保育所のほか、市営の東保育所、市内１０児童クラブにうがい茶を贈るという。