コロナ対策、ポスターをデザイン

延岡市の「ながと」−５枚まで希望店舗に無償提供

◆テイクアウトなど、店頭告知用

　「印刷会社だからこそできることを企画、コロナ禍で苦しむ人の力になりたい」−−。印刷、デザインなどを手掛ける延岡市出北の「ながと」（長渡靖夫社長）は、感染予防対策やテイクアウトの実施などを知らせるポスターを制作。今月から無償提供を始めた。

　制作したのは企画制作部の社員６人。新型コロナウイルス感染症が拡大。さらには季節性インフルエンザとの同時流行も懸念されている。そんな状況の中、「感染症予防に役立ててほしい」と企画した。

　その一人、福田真美さんによると、きっかけは、多くの飲食店が休業や時短営業を余儀なくされた「第２波」とされる夏。通勤途中に目にした各店舗の貼り紙だった。「手書きで書いている店もあり、近くまで行かないと何が書いてあるか分からなかった」。そこでポスターの制作を思い付いたという。

　制作部の社員に相談したところ全員が賛同。企画はどんどん進んだという。

　デザインで特にこだわったのが、数多くの種類をそろえること。「店によって雰囲気が違うし、飲食店以外にも苦しんでいる人はたくさんいる。多くの人に使ってもらえるように」と、テイクアウト、営業時間の変更や臨時休業を知らせるもの、感染症対策の協力を呼び掛けるものなど、さまざまなパターンを想像して制作した。

　デザインもシンプルなものから、オーソドックスなもの、かわいらしいものなど１０３種類を作った。

　中には元気に営業していることを知らせるものもあり、「見ているだけで明るい気持ちになってもらえれば。一番は収束を願っていますが、暗い気持ちやピリピリ感が少しでも緩和されればうれしいです」と福田さん。

　ポスターは申し込み後に、印刷されたものを同社で受け取ることができる。また、各家庭でダウンロード後、プリンターで印刷し使用することも可能。全てのデザインと詳細については「株式会社ながと」のホームページから確認できる。１人５枚まで注文可能で、印刷まで３営業日ほどかかるという。

　問い合わせは「ながと」（電話延岡３３・４００１）。