建設候補地を公募−日向東臼杵広域連合

一般廃棄物最終処分場−１０年後完成予定

◆受け入れ地域には振興事業

　日向市と東臼杵郡２町２村（門川町、美郷町、諸塚村、椎葉村）で構成する日向東臼杵広域連合（連合長・十屋幸平日向市長）は、１０年後の完成を目指す新たな一般廃棄物最終処分場の建設候補地を公募する。募集期間は今月２１日から来年３月２６日まで。公募は透明性の確保や住民への理解を深めるＰＲ効果が狙いで、建設候補地の公募は県内では初めてという。

　同圏域から排出されるごみの焼却灰や、燃やせないごみのうち埋め立て処分する不燃物は現在、日向市富高にある同市一般廃棄物最終処分場（広域連合清掃センター近く）で埋め立て処理している。２０３１年度途中で埋め立て終了（満杯）になるため、３０年度完成を目指して新たな同処分場の建設について検討を進めている。

　新施設は１５年間の埋め立て期間を見込んで建設する。施設の概要は埋め立て容量約６万立方メートルの同処分場、管理事務所、浸出水処理施設、防災調整池など。用地面積は３・６ヘクタールを想定。

　募集する範囲は広域連合清掃センター（ごみ焼却場）を中心に、おおむね片道５０キロの範囲内。具体的には門川町の全域と美郷町および諸塚村の一部区域内の土地。なお、新施設は日向市域以外に建設することが構成市町村で意思決定されており、日向市内の土地は対象外となる。

　応募対象は地元区長・自治会長や土地所有者（個人、法人含む）。応募地に複数の区・自治会がまたがる場合は連名、土地所有者が複数存在する場合は代表者による応募となる。おおむね３〜４ヘクタールの用地面積を確保でき、地元区や自治会の同意が得られることが条件となる。

　選定では客観性や公平性を確保するため、有識者や地域住民で構成する（仮称）用地選定検討委員会で条件などの適合を審査し、段階的に候補地を絞り込む予定。２１年度中に建設候補地を適地調査で抽出し、現地調査を行って１次、２次評価で３カ所程度に絞り込み、地元との意見交換や総合評価を行って２２年度中に場所を選定する。

　施設の建設を受け入れた地域には道路整備や老朽化した公民館の建設など地域振興事業を実施する。

　公募について会見した十屋連合長は「次期最終処分場は廃棄物処理に欠くことのできない重要な施設であり住民生活の基盤。皆さんの理解をいただくとともに、たくさんの応募をお待ちしています」と呼び掛けた。

　現施設の最終処分量は１８年度は３１５４トン、１９年度は３００５トン。ごみの分別やリサイクルが進んだ上、人口減少などでごみそのものの量が減り、同処分量も減少している。

　応募方法は土地所有者（個人、法人含む）または応募地の地元区長や自治会長が代表となり、必要書類を持参または郵送で提出する。

　提出先と問い合わせは最寄りのいずれかへ。

　日向東臼杵広域連合事務局・業務第１係（電話日向５３・３４０１）▽門川町環境水道課・処分場受け付け担当（電話門川６３・１１４０）▽美郷町町民生活課・処分場受け付け担当（電話美郷６６・３６０４）▽諸塚村住民福祉課・処分場受け付け担当（電話諸塚６５・１１１９）。