エネルギーの現状学ぶ

本紙掲載日：2020-12-08

8面

講演する金田氏

熱心に耳を傾ける参加者

のべおか男女共同参画会議２１

◆専門家招き「秋のフォーラム」

　のべおか男女共同参画会議２１（古本政子会長）主催の「秋のフォーラム」はこのほど、延岡市のカルチャープラザのべおかハーモニーホールで開かれた。講師はユニバーサルエネルギー研究所（東京）代表の金田武司さん。「エネルギーの再発見！忘れていたこと気がつかなかったこと」をテーマに講演し、市民ら約８０人が耳を傾けた。

　金田さんは、世界中がコロナ禍に見舞われる中で、「エネルギーの今を考える」ことを中心に講演。①「コロナ」で見えてきたこと②エネルギーを歴史からひもとく③セキュリティーとは何か④今を見る・これからを考える―の４項目に分けて話した。

　まず、コロナ禍でマスクが世界的に品不足になったことに触れ、危機感を抱いたフランスのマクロン大統領が自国と欧州圏域での生産力向上を打ち出したことに、「海外に依存することの無防備さに気付いた強烈なメッセージだった」と紹介。

　日本のマスクも国産は２０％、医療用マスクの海外依存度が１００％に近いことを挙げ、〃国産〃の定義を「原料や部品を最後に加工して流通に乗せたら『国産』を名乗ることができるだけで、国内で『自給』できていることを指すものではない」と話した。

　また、日本のエネルギーの海外依存度は７１％で、「ほとんどを海外からの輸入に頼っている」とし、エネルギーや食料を海外に依存することの危険性を指摘。国内での新しい技術開発と産業競争を促し、自給・自立できる国にする必要性などを訴えた。

　この日は参加者に手指消毒やマスクの着用などを求めたほか、定員を減らしてソーシャルディスタンス（社会的距離）を確保するなど新型コロナ感染防止対策を徹底して行われた。