新型コロナ−県内で５人、うち延岡市２人

１人は延岡病院の清掃員−１１日

　県は１１日、延岡市で７０代女性（県５８２例目）と５０代男性（５８３例目）の感染が確認されたと発表した。いずれも５７７例目の４０代男性の濃厚接触者としてＰＣＲ検査して判明した。県内ではほかに宮崎市で３人（５７９〜５８１例目）が確認されたと発表した。県内感染者の累計は５８３人となった。

　５８２例目となる延岡市の７０代女性は同日午前に発表があった県立延岡病院で勤務する清掃委託会社の従業員。前日に感染が報告された５７７例目の４０代男性の家族で１０日にＰＣＲ検査を受けた。

　県病院局などによると、感染の可能性がある接触者はいないとみられるが、院内感染が起きていないことを確認するため、同僚の従業員２０人と医師、看護師などの病院職員が検査を受けているという。

　５８３例目となる延岡市の５０代男性は５７７例目の男性と同じ職場の勤務。

　５７７例目の男性の関連では接触があった家族５人と同僚６人を検査したが、今回の新規感染者２人以外は陰性だった。

　１０日に発表した５７８例目の日向市内６０代男性について県は、日向市の医療機関に勤務する５６９例目の５０代女性スタッフ（９日発表）の家族と報告した。


◆ＰＣＲ検査を３００人に拡大−日向市の医療機関関連

　日向市内の医療機関関連では１０日までの追跡検査を職員や施設利用者の約１８０人としていたが、１１日には接触歴などから対象者が約３００人まで拡大し、うち約２４０人はＰＣＲ検査で陰性だったと説明。残る約６０人の検査結果も１２日中に明らかにするという。


◆５８０例目はひむか苑の入所者−宮崎の２人は調査中

　宮崎市が１１日に発表した５７９〜５８１例目のうち、５８０例目の８０代女性は、クラスター（感染者集団）が発生した同市の介護老人保健施設「ひむか苑」の入所者だった。

　施設内ではクラスター発生後も必要に応じて随時、職員と入所者が検査を受けており、同女性は症状が出たため再検査を受けて感染が判明。同施設での感染者は入所者１１４人中１８人、職員１００人中３人となった。

　５７９例目の２０代男性と５８１例目３０代男性の新規感染者２人については、行動歴や接触者などを調べている。


◆１０日発表の３０代女性は経路不明

　１０日発表分で行動歴などが不明だった５７４例目の宮崎市内３０代女性について、感染経路につながる情報は分かっていないが、他者へ感染させる恐れがある発症２日前からは外出していないという。同居家族を調べている。


◆入院４２人、うち重症者は１人

　１０日までに県内で感染が確認された５８３人のうち、入院しているのは４２人（うち重症者１人）で、県北は延岡市・西臼杵郡圏域内の協力病院に２人。宿泊・施設などの療養者は４２人で、うち２人が自宅療養中。４９７人はすでに退院・療養済み。

　一方、県と宮崎市の行政検査を除き、民間の医療機関などで実施している保険適用検査は、３〜９日の１週間で６７９件（県への報告分）に上り、前週より４１件減った。