すべての人にエール

〃愛のメッセンジャー〃マッケンジー・ソープ展

◆２４日まで、延岡・ギャラリーかわなか

　〃愛のメッセンジャー〃として世界的に人気のあるイギリス出身の画家、マッケンジー・ソープさんの個展が、延岡市伊達町のギャラリーかわなかで開かれている。幼少期の障害の苦しみを乗り越えたソープさんの作品には、愛や希望のメッセージが込められている。

　ソープさんは１９５６年にイギリス・ヨークシャーで生まれた。幼い頃から読み書きの学習に障害がある「ディスレクシア」に苦しみながらも、絵画の道に光を見いだした。２０００年にはイギリスの美術ギルドからベストセラーアーティストに認定。チャリティー活動や芸術振興にも力を入れ、日本にもたびたび訪れて積極的に個展活動を行い、各地で好評を得ている。

　今回の展示では、パステル画とアクリル画の原画４点と、複製版画（ジクレー）１９点、画集３種類を用意した。ソープさん自身の経験から、作品は社会的弱者への優しいまなざしに満ち、すべての人にエールを送っている。

　このうち、「愛を運ぶ人」には、ソープさんの作品に多く登場するハートのモチーフを運ぶ親子が描かれている。顔に目や口が描かれておらず、「子どもの表情が楽しそうなのか、苦しそうなのか、見る人によって感じ方が変わってくる作品」と同ギャラリーの川中啓二代表。

　会期は２４日までで、２１日は休み。川中代表は「沈んだ時期だからこそ、見る人を笑顔にしてくれるソープさんの作品に触れてもらいたい」と話している。問い合わせ先はギャラリーかわなか（電話延岡３２・４０３６）。