新型コロナ−８５日ぶり、県内ゼロ

宮崎市も３日連続なし−８日

　県は８日、県内で新たな新型コロナウイルス感染者は確認されなかったと発表した。感染者ゼロは昨年１１月１４日以来８５日ぶり。宮崎市も３日連続で感染者の確認はなかった。

　前日発表された新規感染者２人のうち、１８７９例目となる高千穂町の５０代男性は県外への訪問歴があることが判明。濃厚接触者の家族６人のうち、４人は検査で陰性が確認され、残る２人は検査中という。

　また、クラスターが発生した高鍋町の教育・保育施設に関連した１８７８例目の町内３０代女性に濃厚接触者はいなかった。


◆入院５３人、うち重症者３人−７日時点

　県内で入院中の感染者は７日時点で、前日から１人増えて５３人、うち重症者は変わらず３人。県北は、延岡西臼杵圏域の指定医療機関と協力医療機関に４人ずつの計８人が入院している。

　県内の宿泊・施設療養中は１人増の３６人、自宅療養は増減なしで２６人。入院・療養先の調整待ちは２人減って１人となった。累計の感染者１８８３人（県外発表分４人と県外移管の７人を含む）のうち、１７６０人が退院・療養済み。


◆県民の努力のたまもの−県対策室・気を緩めれば再び

　県内の新規感染者が第３波に入ってから約３カ月ぶりにゼロを達成できたことについて、県感染症対策室は「県民の皆さまの努力のたまもの」と、外出自粛要請や飲食店の営業時間短縮要請に応じてもらえたことを感謝。その上で、県独自の緊急事態宣言（警戒レベル４）から「感染拡大緊急警報（レベル３）」へと移行した今後１カ月間は警戒を継続するよう求めた。

　同対策室はこれから先にレベルの引き下げを判断する最初の目安を、２週間後の２１日ごろと設定。この期間は「いわば緊急事態宣言の貯金のようなもの」で、気を緩めれば「潜在化している感染の火種が再び広がることになる」と指摘する。

　レベル３では、マスク着用や消毒、３密回避といった基本的な感染防止策、県外への往来自粛、会食は４人以下で２時間以内などを要請。これまでの知見で重症化しやすいことが証明された高齢者や基礎疾患のある人と接する人には、特に対策の徹底を訴えた。

　同対策室は「２週間後には飛び石連休があるため、人の動きが活発になって感染のリスクは高まる」と懸念。「新規感染者の発生を抑えられれば入院者数も減っていく。医療従事者は疲弊しており、これまで同様、一人一人が警戒に努めてほしい」と呼び掛けている。


◆９日、１０人未満

　県は９日、新たに確認された県内の新型コロナウイルス感染者が１０人未満になるとの見通しを発表した。宮崎市発表分を含む前日の検査結果の速報値で、確定値は午後に公表される。