学んだこと楽しく教える

本紙掲載日：2021-03-20

7面

４Ｒレンジャーショーでは児童の笑い声が絶えなかった

松田庄司さんが主人公の紙芝居「のべおかのはなさかじいさん」

岡富中１年生、幼児と児童に環境教育

◆松田庄司さん主人公の紙芝居作成

　環境について学んでいる延岡市立岡富中学校（粟田茂樹校長、３０１人）の１年生１１２人は１５日、二手に分かれて、同市北町のわかば幼稚園（田村智英園長）と、市立岡富小学校（柳田光一郎校長）を訪問。年長児と１年生にそれぞれ環境教育を行った。

◇「４Ｒレンジャー」も登場

　同中１年生は、入学直後から総合的な学習の時間にＳＤＧｓ（国連が掲げる持続可能な開発目標）、４Ｒ（リフューズ、リデュース、リユース、リサイクル）などについて学んだり、講師を招いて話を聞いたりしてきた。今回は教える側になることが目的。

　岡富小学校には３学級が訪問し、１学級ずつ担当した。児童が楽しく学べるようにと、リサイクルおもちゃ、４Ｒがテーマのレンジャーショー、紙芝居の３本仕立てで教えた。

　このうち同中１年４組の「４Ｒレンジャーショー」では、お菓子のパッケージや食べ残しを海に捨てるクマが登場。その日の夕食、食べた魚にはごみがたくさん詰まっており、おいしくなかった。次の日もポイ捨てを繰り返すと４Ｒレンジャーが現れ、レジ袋はもらわない、ごみは分けて捨てる、食べ残したら持ち帰って食べることなどを伝え、一緒にごみ拾いをするというあらすじ。最後に「みんなも未来のために４Ｒの活動を続けていこう」と呼び掛けた。

　台本を担当した甲斐風愛さんと、一緒に演じた髙森日陽さんは「楽しく理解してもらおうと工夫した。思っていた以上の反応で良かった」と笑顔。「子どもたちが活躍する年齢になっても覚えておいてほしい」「ポイ捨てなどをしない子になってほしい」と話した。

　また、紙芝居「のべおかのはなさかじいさん」は、同中近くのコノハナロード（野地町の五ケ瀬川右岸堤防）を整備する「ＮＰＯ法人コノハナロード延岡市民応援隊」の松田庄司理事長が主人公。

　松田さんの存在を子どもたちに知ってほしいと、佐保博光教諭が台本を書き、各学級の生徒が場面分けやイラストを考え、オリジナルの紙芝居を完成させた。河津桜の最初の１本を植えたところから、菜の花と桜が咲きそろう現在までを紹介した紙芝居に、児童は静かに聞き入っていた。

　この日は松田さんも招かれ、紙芝居を見守った。松田さんは「関心を持ってくれたことが、一生懸命活動している身としてうれしい。次世代を担う子どもの中から、１人でも２人でも、将来活動を受け継いでくれる子が出てくれたら」と話した。

　岡富小の小野陽葵さんは「劇が楽しかった。道路などにごみを捨てないようにしたい。紙芝居のおじいさんは、みんながごみを捨てないように花を咲かせてすごいなと思った」と話した。