地価公示−商業地は３０年連続下落

県北の最高、延岡市南町２丁目

　国土交通省は今年１月１日時点の本県の地価公示を発表した。１平方メートル当たりの住宅地平均は延岡市が３万１００円と前年から下落し、日向市は２万７７００円で前年同額。商業地平均は延岡市４万７８００円、日向市４万２２００円でいずれも下落した。

　県全体も住宅地平均が０・３％マイナスの３万２４００円、商業地平均は０・９％マイナスの５万７８００円。住宅地は２００１年以降２１年連続、商業地は１９９２年以降３０年連続の下落となった。

　県内９市１０町で前年と同数の２３０地点を対象に調査。県北は延岡市３５、日向市２２、門川町５、高千穂町２の計６４地点。このうち、上昇したのは延岡市３、日向市１の計４地点、変動なしは住宅地を中心に延岡市１２、日向市１２、門川町３の計２７地点で、残り３３地点は全てマイナス変動だった。

　住宅地平均は延岡市（２２地点）が前年から１００円下落で平均変動率は０・１％低下、日向市（１３地点）は変動なし。最も高かったのは延岡市古城町２丁目９番２の５万３９００円だった。

　商業地平均も延岡市（１０地点）が４００円下落で変動率は０・８％低下。日向市（６地点）が３００円下がって０・７％ダウンした。最高は延岡市南町２丁目１番２の６万５５００円。

　県全体の最高価格は住宅地が宮崎市船塚３丁目３３番の１０万８０００円で、昨年の選定替え以来２年連続トップ。商業地は同市橘通西３丁目５９番（中めがね本店）の２８万８０００円で、８４年の選定後３８年連続の１位だった。

　全国平均は住宅地が１２万円、商業地は５８万６０００円で、都道府県別で本県はいずれも前年と同じ４１位の安価。変動率は全国平均が住宅地でマイナス０・４％（前年比１・２ポイント減）、商業地で同０・８％（同３・９ポイント減）だったのに対し、本県は住宅地が同０・３％（同０・１ポイント減）で１２位、商業地が同０・９％（同０・２ポイント減）で２０位だった。

　県内継続調査地点の地価変動は上昇が１８地点（前年比４０減）、下落が１００地点（同４増）、変動なしが１０８地点（同３３増）と、プラス変動地点が減少して変動なし地点が増加。国交省地価公示室宮崎分科会は「県内地価は引き続き下落しており、下落率の縮小傾向は止まった」と分析している。

　公示地価都市計画区域を中心に用途別に標準地を選定し、不動産鑑定士が取引事例を基に１平方メートル当たりの価格を評価、国交省が審査して決定。毎年７月１日時点対象の都道府県地価と並び、民間の土地取引や固定資産税評価などの目安に活用される。