〃海の幸〃でメッセージ

本紙掲載日：2021-03-24

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全員で作った「海の幸メッセージ」を披露する熊野江小学校の児童と教職員

１年間の目標だった「笑顔」（提供写真）

「輝く笑顔大海原も未来も照らせ」

◆延岡市・熊野江小みんなで制作

　６年生の卒業を前に、延岡市立熊野江小学校（濵砂一徹校長、１１人）は、全校児童、教職員合わせて２０人で「海の幸メッセージ」を制作した。６年生３人と濵砂校長で考えたメッセージは、２５日開かれる卒業式の会場に展示した後、校内に掲示し、学校や後輩たちにエールを送り続ける。

　この取り組みは、「熊野江の良さ、地域の宝に直接触れ、郷土愛につなげてほしい」と、濵砂校長が昨年に続いて企画。制作のため、近くにある熊野江の海岸で拾った貝殻、流木、波にもまれて角が削られたガラス片「シーグラス」など、〃海の幸〃で作った。

　メッセージは先月、６年生の甲斐心温さん、桑原一世さん、上妻結実さんと濵砂校長の４人で話し合って決めた。最高学年になった昨年４月、新型コロナウイルスの影響による臨時休校に加え、新入生の入学もなく「人数も笑顔も減った」中、３人が決めた１年間の目標が「笑顔」。３人はメッセージに、「笑顔」を入れると決めた。

　話し合う中で、「輝く」「未来」などのキーワードも挙がった。制作人数、掲示のスペースなどを考えて濵砂校長が提示したのが１４文字。４人は知恵を出し合い、「輝く笑顔大海原も未来も照らせ」に決めた。

　２月下旬、体育館に全員が集い、制作に当たった。鉛筆で下書きした文字の上に、海の幸を配置し、接着剤で貼り付けて約１時間で完成させた。

　「笑顔でどこでも照らせるよ、という思いを込めた」と６年生。新年度も新入生がいない同校は、４月から全校児童数が８人になる予定で、「未来」には「私たちの未来もだけど、小学校で過ごす人たちに頑張ってほしいと、気持ちを込めた」と甲斐さん。３人は「メッセージが、小学校の中で輝く存在であってほしい」と話した。