選定証交付−未来成長企業に県北３社

地域経済のけん引役に−県庁

　県内の産学金労官１３機関でつくる県企業成長促進プラットフォームは２３日、「未来成長企業」に鹿島園本舗（門川町加草、鹿島茂社長）、八興運輸（日向市船場町、三輪亮介社長）、森山工業（延岡市大武町、森山和真社長）の県北３社を含む２０社を新たに選定した。

　鹿島園本舗は新鮮でおいしく、楽しんで安全に愛飲される商品の提供を使命として、釜炒（い）り茶製玉緑茶を生産・販売。県内の良質な煎茶や釜炒り茶を独自の仕上げ製法で製造加工しており、全国一円に営業販売エリアを広げている。

　八興運輸は１９５３年の創業以来、日向市細島港を拠点に県北物流の要として、ＲＯＲＯ船事業、貨物運送事業、港湾荷役事業を中心に、九州・中国・関西・中京・関東方面へ海陸一貫運送を展開している。

　森山工業は４５年に延岡市で創業。難加工のチタン、ニッケル、スーパーステンレスなどの特殊な金属に特化した溶接、切削加工を得意とし、現在はさらなる技術向上のため、マグネシウム合金の溶接加工プロセスを開発しているという。

　選定証交付式は県庁で行われ、同プラットフォーム代表の松浦直康県商工観光労働部長は、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに国内もあらゆる分野でデジタル化が急加速化していると説明。変化が求められる中、選定企業の成長性に期待しつつ、「それぞれのやり方で伸びていってほしい。それが未来の宮崎を創っていくことに直結する」とエールを送った。

　未来成長企業は地域経済のけん引役となることを期待して、さまざまな優遇措置が受けられる。選定企業は２０１９年度の３１社、２０年度の２８社と合わせて７９社となった。