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「人」(ひと)−県北部福祉こどもセンター所長・鎌田伸次さん

本紙掲載日:2021-05-13
2面

 「常に謙虚さを持ち、県民目線で仕事をする。当たり前ですが、ずっと心掛けてきたことです」

 小林市生まれだが、小学2年生から高校3年生まで延岡市で育った。延岡高校、熊本大学法学部を卒業後、1984年4月に入庁。東臼杵農林振興局を振り出しにスポーツ振興課、統計調査課、大阪事務所などを経て同センターでは7年ぶり2度目の勤務となる。

 同センターは、従来の児童相談所や福祉事務所などの機能を統合し、さまざまな家庭や子どもの問題に対応する相談支援機関。社会意識の高まりなどから児童虐待の対応件数は増加傾向にあり、特に子どもの目の前で家族に対して暴力を振るう「面前DV」の増加が目立つという。「コロナ禍で非接触のデジタル化が進んでいるが、その影響が家庭や子どもに出ているのでは」と危惧する。

 前任の情報政策課では課長として県のデジタル化の体制整備に奔走。「デジタル化はあくまで人が幸せのための手段」と考え、人の温かみやつながりを強く意識し取り組んだという。

 「人と直接向き合う福祉の仕事となれば、なおさらです」。分野は変わっても「人が中心」との思いは変わらない。「より良い方向を模索するため内部のチームワークを大切に、市町村や学校などの関係機関とも日頃から連携を深めていきたい」と抱負を語る。

 宮崎市の自宅に妻を残し単身赴任。趣味はジョギングと早朝の読書。「延岡西日本マラソンに出場したこともあります」。59歳。

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