息子かたる男、バッグを盗まれた

典型的なオレオレ詐欺−７０代女性「家族に相談」

◆被害防ぐ−延岡署

　延岡署は１日、市内の７０代女性が現金をだまし取られそうになるうそ電話詐欺（オレオレ詐欺）の未遂事件が発生したと発表した。

　同日午後４時ごろ、女性宅に男から「もしもし、俺だけど」と電話があり、息子と思い込んで女性が名前を呼び掛けると、相手は「そうだよ。喉が痛くて病院に行った」と返答。「病院で財布や携帯電話、会社の通帳が入ったバッグを盗まれた」と話してきたという。

　さらに、「会社のお金を支払わなくてはいけない。上司が立て替えてくれるが、返さないといけない。今から家に取りに行くのでお金を用意してもらいたい」と要望。上司を名乗る男が電話を替わり、「息子さんの代わりに私が会社のお金を立て替えておきます」と語ったという。

　女性は取りに来てもらうのは申し訳ないと思い、口座に送金したいと伝え、家族にも相談すると話したところ、相手は「検討して、また連絡します」と電話を切って、その後連絡はなかった。女性は電話があった後すぐに、家族へ相談し、詐欺が疑われたため、延岡署へも連絡したという。

　県警は日南市でも同様の不審電話があったことを確認。電話口で名乗らずに「オレオレ」などと言われ、お金の話が出たら詐欺を疑い、すぐに家族や警察に相談するよう呼び掛けている。

　また、留守番電話設定にして確認が取れた相手にだけ連絡する▽自動通話録音機や迷惑電話防止機能がある優良防犯電話を設置する――こともアドバイス。不審電話の通報は最寄りの警察署や交番・駐在所か、局番なしの警察安全相談電話（♯９１１０）まで。