宮交ＨＤ−２１年３月期、初の赤字
本紙掲載日：2021-06-14
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コロナ影響、７５億円の大幅減収
宮崎交通など６社を傘下とする宮交ホールディングス（ＨＤ、本社・宮崎市、菊池克�鮗卍后砲錬隠影�、２０２１年３月期連結決算を発表した。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、営業損益は２７億８３００万円の赤字となり、０５年の宮交ＨＤ設立以来、初の営業赤字となった。営業収入は９７億６０００万円で、前年を大きく下回った。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う緊急事態宣言などによる外出自粛や移動制限、店舗の一部休業、イベントの中止などが、同ＨＤの事業主体である交通観光関連事業に大きく影響。グループ事業会社６社のうち５社が赤字となった。
売上高に当たる営業収入は、前期の１７２億９１００万円に比べ、７５億３１００万円の大幅減収。営業費用を前年に比べ４０億円超圧縮したが、営業損益が初の赤字となった。９期連続で黒字を確保していた純利益も１５億４４００万円の赤字。
宮崎交通の営業収入は５０億９７００万円（前期比３４・５％減）。主力のバス事業はコロナ禍の日常生活様式の変化やイベント中止などによる需要減で３５億５１００万円（同３２・６％減）、旅行事業は移動自粛などによる旅行取り扱いの激減で１億３１００万円（同７６・８％減）など。
宮崎観光ホテルの営業収入は、９億７７００万円（同６６・１％減）。組織のスリム化などの改編や、新しい生活様式に合わせた提案など営業面の強化に取り組んだが、宿泊者数やバンケット、レストラン収入が前年比６、７割減となるなど、全部門が大幅に落ち込んだ。
同社は、引き続きコロナ禍の影響が残り、売り上げ規模が以前ほど回復しないと想定し、事業再構築プランを策定。運転資金の確保と資金流出の防止を継続しつつ、サービス品質の維持・向上、中核事業の弱みの克服と強みの磨き上げなどで収益力を強化するなどし、いかなる外部環境でも黒字を確保できる体制を整え、強靱（きょうじん）な宮交グループをつくるとしている。