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ココカラSDGs−第3回「エシカル消費×SDGs」(上)

本紙掲載日:2021-06-23
6面

▽買い替えではなく「再生する」という選択肢―松田さん
▽捨てる部分ないオーガニック野菜、大事な観点―長嶺さん
▽目の前のことはすべて何かにつながっている―難波さん

 今注目のSDGs(エスディージーズ)をテーマに、地域や地球の未来を共に考えるFMのべおかの番組「ココカラSDGs」の第3回「エシカル消費×SDGs」が、18日に放送された。内容を一部抜粋し、2回に分けて紹介する。

 アドバイザーはSDGsコミュニケーターの難波裕扶子さん(48)=シンク・オブ・アザーズ代表、日向市亀崎西=。ゲストは城山ふとん店=延岡市大貫町=の店舗責任者・松田陽子さん(34)、マルイチ=本社・日向市江良町=の青果・雑貨バイヤー長嶺裕二さん(40)。


−−第3回のテーマは「エシカル消費×SDGs」です。

〈難波〉私たちが普段食べたり使ったりしているものは、当然なのですが、どこかで誰かが作ってくれ、誰かが運んで届けてくれたものです。その過程で自然や動物が犠牲になっていたり、誰かが長時間つらい労働を強いられて健康が脅かされているとしたら、その事実に驚かない人はいないと思います。
エシカル(ethical)は「倫理的な」と訳されます。一般的には、多くの人が正しいと思っていること、本来人間が持っている良心から発生した社会的な規範を意味します。さらに踏み込むと、人、社会、地域、地球環境に配慮した考え方や行動を意味します。つまりエシカル消費とは、地域の活性化や雇用などを含む人、社会、地域、地球環境に配慮した消費やサービスのことを指します。
今回は私たちの身近にある「消費」に着目し、番組テーマである「半径5メートルできょうからできるSDGs」について考えていきましょう。

−−ではまず、城山ふとん店についてご紹介ください。

〈松田〉城山ふとん店の〃ちゃきちゃき娘〃松田陽子です。城山ふとん店は打綿機による製綿からスタートし、来月創業50年を迎えます。時代の移り変わりに伴い、製綿から布団など寝具の小売り、さらに各家庭の収納スペースが少なくなったことから、おもてなし用の貸し布団、布団の消毒殺菌やメンテナンスなどを一貫して行っている布団店です。
創業者は私の祖父です。延岡市には昔、30店舗ほどの布団店があったそうなのですが、左官職人だった祖父と駄菓子店を営んでいた祖母が、2人の仲人から将来を見据え「打綿機による綿の打ち直しを事業にしたらどうか」と勧められ、延岡の城山のような大きな布団店になるようにと願いを込め、「城山ふとん店」を創業しました。

−−続いて、マルイチについてご紹介ください。

〈長嶺〉マルイチ青果・雑貨バイヤーの長嶺裕二です。皆さんご存じのように、マルイチは日向市、延岡市、宮崎市でスーパーマーケット事業(8店舗)を展開しています。毎日、本当によく利用していただき感謝しています。お客さまの期待に応えるため、何か恩返しができないかといつも考えています。
マルイチは、まだ椎葉村内でダムの工事が行われていた頃、現在の社長の祖父が、そこで働かれていた人たちの食べ物などを運ぶ仕事をしていたことに始まります。その後、日向市内で小さな文房具店を開き、近所の人たちの要望でお総菜を売るようになり、そこから、肉や魚も扱う青果店を開き、今年、創業70周年を迎えました。

−−長嶺さんは青果と雑貨、2部門のバイヤーなのですね。

〈長嶺〉そうです。何をやっている仕事なのかよく分からないと言われることもありますが、いずれも生活に関係する部門です。この2部門を担当するメリットも多く、相乗効果でより利用しやすいスーパーマーケットにしていければと、私自身は前向きに捉えています。

−−ここで、マルイチの大ファンという松田さんに〃マルイチ愛〃を語っていただこうと思います。

〈松田〉もちろん私もファンですが、実は私の母である城山ふとん店の専務が、マルイチの大ファンなのです。先日、社員に「私はマルサの女ならぬ、マルイチの女だ」と語っていました。「マルイチのような地域密着の布団店になりたい」とも語っていまして、朝、昼、夕、夜と大変にお世話になっています。

〈長嶺〉ありがとうございます。

−−それぞれに、エシカル消費を実践されています。

〈松田〉先日、お客さまから「孫が愛用する犬の縫いぐるみが汚れていたので、洗濯機で洗ったところ綿が偏ってしまった。孫から『何で洗ったのか』と責められて困っている。何とかならないか」というご相談をいただきました。
そのお客さまは、弊社が布団の製造や作り直しの技術を持っていることをご存じだったため「城山ふとん店なら再生できるのでは」と思われたそうです。縫いぐるみに綿を足して縫製したところ、へたっていた縫いぐるみのしっぽもピンと立ち、お客さまから大変喜ばれました。
今、社会はモノであふれていますが、人にはそれぞれ思い出深い大切なモノがあり、それは買い替えでは得られません。「今あるものを再生させたい」というお孫さん、そのご家族の思いに寄り添えて、私たちもうれしかったです。「買い替え」ではなく「再生する」という選択肢が、もっと社会に増えていけばと感じています。

〈難波〉今ヨーロッパでは「人には直す権利がある」という価値観が生まれ、今後、リペア(修理)して使い続ける商品作りが主流になってくると言われています。今回の城山ふとん店の取り組みはまさに、そのリペアですね。
エシカル消費には「社会への配慮」「環境への配慮」「地球への配慮」という三つの視点があると言われています。

〈難波〉そのすべての視点を持っているのが、マルイチの取り組みだと感じています。私はほぼ毎日、大王谷店を利用させてもらっているのですが、オーガニック野菜の販売や地産地消、地域循環を意識した商品が並べられています。

〈長嶺〉まずオーガニック野菜についてですが、健康になるためには自然の恵みをしっかり体に取り入れることが大切です。例えば野菜は、皮まで食べることで本当のおいしさが分かります。お客さまにも安心して皮まで食べていただきたいという思いから、オーガニック野菜を提供しています。
皮まで食べることは捨てる部分がないということ。これもSDGsの観点から、すごく大事なことだと思っています。そして何より、地域循環であるということ。地元で作ったものを地元の人たちに食べていただきたい。それも無農薬栽培したもの、体に良いものを。スーパーマーケットとして商品を販売するだけではなく、お客さまの生活にどうすれば貢献できるのか、日々考えながら行動しているところです。

〈難波〉実はきょう、先日マルイチで買った無農薬栽培のニンジンを持って来ています。これ、皮まで食べられて、とってもおいしくて。これを食べることは地球環境にもいいことだし、私も幸せだし心地良いと感じています。きっと松田さんのお母さんもそうだろうと思います。自分も幸せだし心地良い。だから消費者としてマルイチを選んでいるのではないでしょうか。
自分にとって幸せかどうか、心地良いかどうかが、エシカル消費の大切な視点です。SDGsの本質は「私が起点である」ということ。目の前のことはすべて何かにつながっています。自分の行動を変えることで未来は変わります。
(つづく)

■再放送■24日午後8時、27日午前11時からの2回

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