日向工、３部門で最優秀

ものづくり県大会高校生が技能競う

　工業系高校の生徒が技能を競う「高校生ものづくりコンテスト」県大会が１２日、延岡工業高校を主会場に県内４カ所で開かれ、県北からは日向工業高校が３部門を制した。主催は県高等学校教育研究会工業部会。

　このうち、延岡工会場では旋盤作業、電気工事、電子回路組み立て、測量、化学分析の５部門を実施。旋盤作業は２時間３０分の制限時間内に、課題として与えられた円柱状の金属を旋盤で削り、いかに図面通り精巧に加工し、美しく仕上げるかを競った。

　電気工事は２時間以内で、垂直パネルにコンセントやセンサー式の自動点滅照明器具、配電盤などを取り付け、正確に作動させる模擬の屋内配線工事に２人一組で挑戦。道具類に足が当たったりしても減点となるため、選手は部材や工具の並べ方も工夫していた。

　電子回路組み立ては回路図を基にはんだごてやラジオペンチ、ニッパーなどを用い、細かい部品を配置して基盤を作成。パソコンでプログラムを組み立て、ＬＥＤ（発光ダイオード）ランプやモーターが正しく作動するかの確認を繰り返した。

　測量は天候不良のため校庭で予定していた実測を省き、与えられた８角形の図形から内角や線の長さを割り出して、正確な点の座標を導き出す計算問題を実施。ピンと張り詰めた雰囲気の中、１校３人ずつの合計点で、正確さと早さを競った。

　化学分析はビーカー内で試薬を混ぜ、色の変化などから、課題とする水の硬度や、カルシウム、マグネシウムの含有量を測定。作業工程の安全性なども審査され、選手たちは化学反応式や計算式の知識もフル稼働して分析に集中していた。

　また、日向工業高校会場で木材加工、宮崎市内の２会場で家具工芸、溶接を競技。この結果、県北からは旋盤作業、溶接の団体と個人、木材加工の計３部門４種目で、いずれも日向工が最優秀賞を受賞した。

　各部門の最優秀賞受賞者・チームは７月３、４日に福岡県で開かれる九州大会出場の切符を手にした。

　部門ごとの最優秀受賞者と県北関連の上位成績は次の通り。

【旋盤作業】
最優秀賞＝河野匠翔（日向工３年）

【溶接】
［団体］最優秀賞＝日向工（児玉海晴・田島幸輝・長友真一・横井昴生）
［個人］最優秀賞＝児玉海晴（日向工２年）▽優秀賞＝長友真一（同）▽優良賞＝横井昴生（同）

【電気工事】
最優秀賞＝西山暁都（小林秀峰２年）▽優秀賞＝高木聖矢（延岡工３）

【電子回路組み立て】
最優秀賞＝平群亮太（佐土原３年）

【木材加工】
最優秀賞＝山口陸空（日向工２年）▽優良賞＝田村翔夢（同）

【測量】
最優秀賞＝都城工▽優秀賞＝延岡工（甲斐隆希・甲斐悠太・小川丈司・甲斐如稀・谷名海星・吉田鉄平）

【化学分析】
最優秀賞＝箸本万里奈（宮崎工）▽優良賞＝後藤苺花（延岡工１年）

【家具工芸】
最優秀賞＝横山幸生（都城工３年）