県北１１校の主力紹介（２）

第１０３回全国高校野球選手権宮崎大会

◆聖心ウルスラ学園−「甲子園に導く」
１回戦・宮崎工（１１日午前１１時４５分、サンマリンスタジアム）

　ノーシードながら、攻守に実力は十分。２０１７年にノーシードから甲子園の切符を手にした先輩たちを目標に、頂点を目指す。

　「２点に抑え、５点取る」ことが最大のテーマ。守備の要は、主将で捕手の藤原光陽。打者の傾向を即座に把握し状況判断にも優れ、タイプの違う４人の投手陣をリードする。「ピッチャーをカバーして、周りを仕切っていく」と気合十分。

　投手の柱となるのは、中上大聖。体全体を使って投げるフォームから繰り出すスライダーは、縦に鋭く変化し打者を追い込む。「三振で取り、甲子園に行けるよう貢献したい」と力を込める。最速１４２キロの内村崚介もけがから復帰し、対応力も高まった。

　攻撃では、初回から諏訪一輝、伊藤蓮、藤原が出塁して好機をつくり、主軸の峯田椋馬、甲斐瑠大、永迫蒼生駿で先制することが理想。特に５番、一塁手の甲斐は広角に打ち分けるうまさがあり、長打も抜群。「チームのため１本でも多くヒットを打ち、甲子園に導く」と意気込んでおり、「必ず打ってくれる」と仲間からの信頼も厚い。

　藤原は「調子は上がり、自信もある。先輩に続きたい」。３度目の甲子園出場なるか。



◆日向工−「常に前向き」
１回戦・都城東（１１日午前１１時４５分、アイビースタジアム）

　先制点を守り抜くスタイルのポイントとなるのが、主軸の岡本怜士と加藤人正。岡本は昨年夏の大会で本塁打を放っており、長打力が光る。「悔いを残さないよう、自分のスイングに徹する」と迷いはない。加藤は粘り強さが持ち味。逆方向を常に意識し、「シャープな打撃できちんとミートしていきたい」と役割を自覚する。

　チャンスメークのキーマンは、税田清斗。２年の春に取り組んだフォーム改造が結実。左右を苦にしなくなり、安定さが増した。長打力も兼ね備えるが、「何でもいいから、とにかく出塁する」と貪欲だ。

　守りの要は主戦の小西康平。この３年間で球速が３０キロ上がり、緩急を使い分ける投球ができるようになった。昨年秋以降は制球力も向上。「テンポ良く投げ込んで打たせて取り、試合をつくりたい」と気を引き締める。

　主戦を援護するのは、主将で二塁手の井之上将太。昨年夏の初戦では、内野ゴロ１１のうち五つを料理。「常に前向きな言葉で盛り上げていきたい」。声と堅守でチームを引っ張るつもりだ。