「ひなたＷＯＭＡＮ」（７５）松長鐵工（延岡市）・松葉真由美さん

高品質製品の営業担当

　父が１９７９年に興し、今年の連休明けに本社機能を行縢町に移した町工場で営業・経理業務を担当。コロナ禍で現在はオンラインでの商談が主だが、ブログによる新たな販路開拓にも努める。

　「自動車などに使われる精密機械部品の製造・加工などを手掛けています。おかげさまで『松長品質』との評価をいただき、九州を中心に関西まで出荷しています」

　女性のアイデアと自慢の技術力を生かしたオリジナル雑貨のネット販売も始めた。抗菌効果のある純銅製の非接触型アシストツールや、アウトドアにもお勧めのカッティングボードなどが好評という。

　「アシストツールは四つ葉のクローバーをイメージし、手になじみやすい丸みを帯びたデザインが特徴。コロナの感染対策として例えば、エレベーターのボタンやドアの取っ手などで指先代わりをしてくれます」

　南中―延岡商高から名古屋で２年間バスガイドを務めて帰郷。２２歳で結婚して間もなく、夫が父の下で働き始めたのを機に、一緒に手伝うようになった。

　「最初はアルバイト感覚でしたが、多くの方から加工能力の高さを伝え聞き、しっかりサポートしなければと思うようになりました。『もっといいモノを』と、工場長の夫と相談して導入した工作機械の効果が目に見えて表れだし、本当に楽しくなりました」

　長女は製品の出来具合をチェックする品質管理部門で働き、次女は読売ヴェルディクラブの現役ホッケー選手。休みに愛犬と遊ぶのが息抜きという。

　「行縢で果樹を育てたい。一生懸命に頑張っている社員の皆さん、お客さまにプレゼントできるようになればうれしいですね」