島浦町に義務教育学校

来春開校へ工事始まる−延岡市

◆現中学校を改築、敷地内に新築

　延岡市立島野浦小学校と同中学校を統合し、同市島浦町に来年４月に誕生する義務教育学校の開校に向け、今月から市立島野浦中学校で工事が始まった。生徒のいない夏休み期間を中心に校舎の改築、新築工事等を進め、来年３月中の完成を目指す。

　現在、小学校と中学校は離れた場所にあるが、義務教育学校は、現在の島野浦中学校の校舎等を改修し、敷地内に整備する。

　開校に向け、今月下旬から既存の校舎の改修を始め、小学生と中学生の普通教室を整備。トイレも和式から洋式に改修する。体育館は既に工事を始めており、アリーナ床の張り替え作業を行っているという。

　音楽室、図工室など不足する特別教室棟、現在小学校に隣接している給食施設については、中学校敷地内に新築する。

　中学校にはなかった運動場広場も整備。道路を挟んだ真向かいにある民有地を購入し、５０メートルトラック、鉄棒、ブランコ等を設置する。工事については全ての箇所で中学生の教育活動を妨げない範囲で進めていく予定。

　現在の島野浦小学校の校舎やグラウンドについては、地元の人たちの意見を聞きながら、活用方法を検討していく。

　なお、義務教育学校の開校により、今年度で閉校する島野浦小学校と島野浦中学校は来年２月１９日、同小学校で合同の閉校式典を計画している。現在詳細を調整中。今後、島民やＯＢ、両校で勤務経験のある教職員を対象に広報していく予定という。

■義務教育学校
２０１６年４月から導入された学校教育制度。小学校から中学校までの義務教育９年間を、小学校、中学校の区分を外して一貫した教育を行う。
これまでのように学年の区切りを「６・３」制だけでなく、「５・４」制や「４・３・２」制など、学校独自で決めたまとまりで、カリキュラムの編成ができる。また、１人の校長先生、一つの学校教職員組織で構成され、原則として小学校、中学校、両方の免許状を持つ教員が在籍することになる。
県内では今年、美郷町に県内初となる西郷義務教育学校、美郷北義務教育学校の２校が開校した。