突然アダルト画面に

退会金名目、５０万円詐取される−延岡署管内

　延岡署は１９日、延岡市内で約５０万円をだまし取られる架空請求詐欺事件が発生したと発表した。アダルトサイトへの会員登録を一方的に通知する手口だったという。

　同署によると、今月１２日に被害者がスマートフォンでインターネットのサイトを閲覧中、突然アダルトサイトの会員登録を完了したと通知する画面が表示された。

　被害者は退会手続きをしようと、案内の番号に電話したところ、相手から「退会金が必要になる」などと言われたため指示に従い、１３、１４日にコンビニエンスストアで電子マネーを購入。現金化するためのＩＤ番号を教えてしまい、計４９万９千円を詐取されたという。

　通称「ゼロクリック詐欺」とも言われる同様の手口は、ネット上で横行しており、警察庁は「無視する」よう啓発。相手に連絡してしまうと、料金請求メールが多数届いたり、電話がかかってきたりする可能性が非常に高い。

　こうした突然の料金請求画面は、自分のＩＰアドレスや使用しているＯＳ、ブラウザーの種類など、いかにも個人を特定されているかのような情報が表示されるが、実際には見せかけで、何の法的契約もされていない。

　中には偽物の警報音とともに画面表示を消せなくさせるような手口もあるが初歩的な操作で対処できる。延岡署は「『電子マネーで支払って』は詐欺です。身に覚えのない画面などが表示された場合は、画面上の電話番号には連絡せず、すぐに最寄りの警察署や交番・駐在所または警察安全相談電話（♯９１１０）に連絡してください」と呼び掛けている。