久々、小規模の祭り楽しむ

エンクロスで夜市「思い出になれば」

　延岡市駅前複合施設エンクロス（後藤真館長）は１４日、出店者の応援を目的に「のべおか夜市」を開いた。多くの家族連れらが訪れ、久々の小規模な祭りを楽しんだ。

　例年であれば各地で夏祭りや花火大会が開かれる時期だが、昨年からコロナ禍で次々と中止に。イベント会場での出店が、売り上げや店舗について知ってもらうことにつながるため「販売、宣伝できる場を提供できれば」、また来場者についても「夏の思い出の一つになれば」と企画した。

　駅前広場に設けられた会場には、中華、カレー、焼き菓子、弁当など飲食物を販売する６店舗、オーガニック野菜など農産物を販売する３店舗、雑貨などを販売する１店舗が出店。開始時刻の午後５時前には、祭りを待ち望んだ人たちが長い列をつくった。

　イベントは県の緊急事態宣言を受け、参加者を市内在住者に限定し開催。感染症対策として、検温等を行い、一度に入場できる人数を２０人ほどに制限。飲食物は全てテイクアウトの協力を求めた。会場には赤いちょうちんが飾られ、周辺に炭火焼きのにおいが漂うなど、久々の祭りの雰囲気を来場者は入れ替わりながら、楽しんでいた。

　母親と弟と訪れた小学３年の桃原由衣さんは「（祭りと聞いて）行ってみたいと思った。楽しかった」と笑顔。出店者からも「直接会ってお客さんの声を聞くことができてうれしかった」といった声が聞かれた。

　予定時刻の午後８時前には完売する店も複数あったという。延べ約３００人が来場した。