宮崎の経済をけん引

県、成長期待企業に５社認定

　県内の産学金労官１３機関でつくる県企業成長促進プラットフォームは２３日、県成長期待企業に延岡市の森山工業（森山和真社長）、門川町の日向屋（請関伸社長）、英楽（池田英勝社長）など５社を認定した。経営診断や専門家派遣など企業の成長に必要な支援が受けられる。認定企業は３１社となった。

　県成長期待企業は、本県経済をけん引する役割が期待される中核企業を育成するため、市町村推薦で選定している未来成長企業から認定申請を募り、事業計画の実現性や事業の成長性、地域経済への波及効果の高さ、企業としての課題やプラットフォームへの支援要望の明確さなどを審査し、認定している。

　森山工業は、チタンやニッケルなど加工難易度の非常に高い素材に特化した溶接・切削加工を行う。新溶接設備を導入し、システムを組み合わせて遠隔操作製缶加工技術を確立。さらなる外貨を獲得しつつ、地元企業の売り上げや雇用の増など地域経済活性化に貢献する企業を目指す。

　日向屋は、鶏肉や豚肉を使ったレトルト食品の開発を手掛け、幅広い商品を展開、国内外に流通網を持つ。それら流通網を生かした自社ブランド商品の販売拡大、ブランディングを進めることにより、さらなる外貨獲得と、県内発注や地域雇用を通じて地域経済に貢献する企業を目指す。

　英楽は、鶏の生産、加工、販売までの６次産業を一貫体制で行い、自社ブランド鶏「夢創鶏」が首都圏を中心に高い人気を誇る。「夢創鶏」を使った「おせち」や「巻きずしの芯」を製造し、ふるさとが支える日本の食をモットーに高付加価値商品を製造し、さらなる外貨獲得を目指す。

　県庁であった認定書交付式で河野知事は、「宮崎経済をけん引する成長企業になってもらうため、産学金労官関係者が連携して後押ししたい。困難な課題はあると思うが、将来を見据え手が打てる企業が成長していく。力を合わせて頑張っていきましょう」と激励。

　認定企業を代表して森山工業の森山社長が「宮崎の経済をけん引していかなければならないとの気持ちを新たにし、身の引き締まる思い。受けられるさまざまな支援を力とし、われわれ５社、社業は違うが精いっぱい県の経済・産業を発展させるべく、一生懸命に頑張りたい」と飛躍を誓った。